シナリオ始めました

初めてシナリオ書きました。誰かに読んで貰いたいので、ブログで公開します

原作リスペクト

 セクシー田中さんの作者である芦原妃名子さんが亡くなられました。自死だそうです。

 ここ3,4日ネットは原作クラッシャー、原作改変等のワードがあふれました。

 ドラマ版セクシー田中さんは2023年10月~12月まで日本テレビで全10話にわたって放映されました。

 全10話のドラマのうち最後の9,10話のシナリオを芦原さん当人が書いたいきさつをご当人がブログで書いておられます。

 契約どおり原作に忠実に進めていただきたい、と言う芦原さんの意向が全く反映されなかった、と言うのが理由です。

 いまや原作つきでないドラマの方が珍しい時代になりました。

 ただ、ドラマを観て原作を読んだりすると、

 あれ、感じちがう。

 と思うこともしばしば。

 

 古いお話で申し訳ないのですが漫画アクションで連載していた ❝ ルパン三世  ❞ 

 作者のモンキーパンチさんは他の漫画家さんとは全く違う新しいタイプでした。

 彼の漫画は漫画界のヌーベルバーグと言う謳い文句でした。

 ちょっとフランスの風刺絵みたいな絵柄が大好きだったのです。

 アニメもワクワクして待っていましたが、

 何か一般的な絵柄になってる…

 ガッカリ感が半端ないです。

 それでもアニメも大人気となり、アニメから入って原作漫画を読んだ人は違う(別の意味で)と思ったでしょう。

 別物です。

 漫画をアニメ化すると大抵ガッカリします。声が違う絵柄が違う、ストーリー端折ったり足したり、それが実写となると超えなければならないハードルは更に上がるでしょう。

 あたり前といえばあたり前です。アニメもドラマもご本人が制作するわけでは無いのです。頭の中の細かいニュアンスを上手く説明するのはむずかしいです。

 

 原作を提供する作者の方々、原作とドラマ(あるいは映画)は別物、と割り切っていらっしゃる方がいる一方で

 なるべく原作に忠実にしてほしい、と思って制作に参加される方もいらっしゃるようです。

 

 局側と揉めて原作提供を降りる作家さんも定期的に出現します。

 こうなると原作者の方が強いです。

 降りた作家さんの作品を使ったら盗作ですから。

 

 昔はそういう作家さんは、あつかいにくい、制作に口出しするでしゃばり、等けっこう悪口を言われていたような気がします。

 今は作家さんも事情を発信できる時代です。言われっ放しではいません。

 シナリオが気に入らなければ許可しない、作家さんにその権利はあるでしょう。

 本を売ってあげるのに。出版社だって増刷のチャンスだと思っているでしょう。

 でも、商売で本を書き始める方は少ないのです。

 書きたいから書くのです。

 

 今回の ❝ セクシー田中さん ❞ 騒動も、ちょっと前なら、こんなに大騒ぎにならなかったのではないでしょうか。

 繊細な方だったのでしょう。

 それでも死なないでほしかった。

 

 ちょっと話はそれますが、今どきはドラマを観るとき倍速で観るという話を聞いたことがあります。

 原作改変を怒れませんね。

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AI脚本家は奇想天外な脚本を書けないと言えるか

 今年聞いたニュースでどれだけAIの話が出た事でしょうか。

 AIがチェスや将棋で人間を負かす時代はとうに始まっています。

 AI小室哲哉、小室さんの過去の楽曲をデータに小室さんが作りそうな曲を作り出してくれるそうです。

 いや、他の人のも混ぜた方がオリジナルなものが作れるんじゃないの。

 そもそも同じ人が作ると、何となく曲調が似てきます。音感の優れた若い世代は曲聞いただけで誰が作ったか判るようです。

 TVでAI画家の描いたゴッホ調とか、写楽調とかの絵を何かアナウンサーがイラッとくるドヤ顔で見せてくれました。

 どんなに言おうが、何とか風ははっきり言って贋作です

 100歩譲って遊びです。

 それよりもう、普通に絵を描いてるでしょう。

 

 AI小説と言うジャンルもあるそうです。

 今のところ、人間がプロットを考えてAIが小説を書く。

 あるいは、AIがプロットを考えて人間が小説を書く。

 人間とAIの合作の段階です。

 プロットは考えるんだけどー作品に至らないのよねー、という方、まあ主にわたしですが、あなたの時代到来ですよ。

 文章書くの得意なんだけど、アイデア浮かばないのよねー、というあなた、あなたの時代も到来ですよ。

 AI先生の使いっ走りにならないように。

 これがあるから大丈夫か。

ロボット三原則

ろぼっとさんげんそく

SF作家アイザック・アシモフが自らのSF小説で示した原則「Three Laws of Robotics」のこと。「ロボット工学三原則」とも。
  1. A robot may not injure a human, or allow a human to be injured.(ロボットは人間を傷つけてはならない。また、危険を看過して人間に危害を及ぼしてはならない。)
  2. A robot must follow any order given by a human that doesn't conflict with the First Law.(ロボットは第1条に反しない限りで、人間の命令に従わなくてはならない。)
  3. A robot must protect itself unless that would conflict with the First or Second Laws.(ロボットは前掲1条及び2条に反しない限りで、自己を守らねばならない。)

引用/ロボット三原則 (ろぼっとさんげんそく)とは【ピクシブ百科事典】 (pixiv.net)

 人工知能とロボットを一緒にするなって?

 とりあえず人力で頑張ります。

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もう一回シナリオを振り返って

 考えてみたらシナリオを読んでもらうのが目的だったはず。

 ちょっと振り返って過去に書いたシナリオを掲載します。

 よろしければ、読んでください。

 記念すべき一作目は少女漫画ふうです。

toyodaj.hatenablog.jp

 

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 2作目は ❝ 今日から俺は!❞ の時代劇バージョン。

  ほぼ、今日俺関係ありませんが、実写版のキャストをあてはめて読んで下されば楽しめます。 

toyodaj.hatenablog.jp

 

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 3作目はまぼろしになってしまった流星×健太郎版 ❝巌流島❞ の料理人バージョンです。

toyodaj.hatenablog.jp

 

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 お好きな所から読んでいただければ幸いです。

二人の料理人(最終回)

二人の料理人 後編                     

 

暗転:

 カッコイイ曲。

 料理スタジアムにタキシード姿の司会者が立つ。

MC「混戦の料理戦を勝ち抜いて来た勇者共よ、出てこいや~!!」

 三人の料理人が登場。

MC「そして迎え打つはこの3人、」

 3人の審査員にスポットライトが当たる。

 

MC「審査員和食 ミスター味っ子

 子供審査員。

小次郎「キャーかわいい~」

 手を振る小次郎。

 子供審査員、はにかみながら 手を振り返す。

武藏「おい、自由だな」

MC「洋食 めいたいけんオーナーシェフ MAXなんちゃら」

 凄い色黒のシェフ登場。

小次郎「MAXきゃっほー」

MAX「MAXきゃっほー」

MC「グルメ評論家 Watabe ken」

 全員無表情。

 Watabe立ち上がって。

Watabe「おい、何でだよ!」

 

MC「挑戦者 さすらいの出張料理人 横浜武蔵!」

 包丁を2本掛け合わせ不敵に笑う武蔵。

 

MC「YouTuber料理人 伊藤小次郎!」

 長刀を舐める小次郎。

小次郎「いててて」

MC「止めろや危険な真似は!」

 

MC「最後はガチ普通サラリーマン 鈴木浩介!」

 普通にお辞儀。スーツにエプロン姿。

MC「誰?」

鈴木「さっき通りかかった、ここの局員です」

 MC、アシスタントに詰め寄る。

アシスタント「急遽なんで許してください」

 MC、舌打ち。気を取り直し

MC「1回戦、弁当対決!始め!」

暗転:

MC「さて挑戦者達の作品を見て行こう、1人目普通サラリーマン鈴木!」

卵焼き、ミニハンバーグ、ウインナー、茹でブロッコリー至って普通の弁当。

MC「このハンバーグは手作りですか」

鈴木「冷凍です」

MC「番組潰す気かぁ~!」

 

 続いて伊藤小次郎。超小さい弁当箱を出す

MC「小っちゃいですね」

小次郎「題してコビトさん用ナノ弁当箱なの」

MC「… 何だろう、技術は凄いのにハラしか立たない」

 

 続いて横浜武蔵。超豪華な三段お重。

武藏「一段目鮑、伊勢海老等、二段目松坂牛、トリュフ、三段目筍御飯!下準備に23時間掛かった」

MC「下準備って反則なんじゃあ、それに材料費にいくら掛けてんだ」

武藏「10万円程」

MC「馬鹿だ、お前ら絶対馬鹿だ!」

武藏「フッ、知らんのか、イケメンのほとんどが馬鹿だと言う事実を」

小次郎「ナノ弁当がどっかへ飛んでったぁ」

 画面を見て頭を抱えるディレクター

D「何とかしろ!このままじゃあの普通のオヤジが勝っちゃうだろ、武蔵小次郎対決がぁ」

AD「しょうがないでしょう、本来の出場予定の挑戦者達がマリファナパーティやって捕まっちゃたんだから。全国86位と88位とうちの局員対決ですよ」

D「あいつら、そこそこ料理出来たはずなんだがな」

AD「破天荒なんですよねやることが。大人の手綱ついてないから。失敗させます鈴木に」

 しかし、間に合わず3人の審査員が鈴木の旗を上げる。

 

暗転:

MC「2回戦ジャンク料理!」

 カッコイイ曲

解説の声「おおっこれは武蔵不利かぁ」

解説アシスタント「あの人ジャンクの意味すら知らなそうですからね」

 切り替わって会場。

武蔵「俺には秘策がある。取りあえずパンを焼くとするか、4時間程掛かるがな」

MC「止めろ~い」

鈴木「行列の出来るパン屋さんに買い出しに行って来ます」

 フジパンの景品のエコバッグをだす鈴木。

小次郎「僕はヤマザキ春のパンまつりのお皿集めてるからヤマザキパンにしよっと」

MC「ついでか。この仕事は皿集めのついでなのか!おい、おまえら」

 5時間後

MC「さて挑戦者鈴木の料理から」

鈴木「いやあ料理と呼べる程の料理では」

 サンドイッチを見せる。

鈴木「行列の出来るパン屋で買ったパンに隣の卵焼き専門店で買った厚焼き卵をサンドしました」

MC「本当に料理と呼べる程の物じゃないな!」

鈴木「でも美味しいでしょ、凄いでしょ」

MC「行列のできるパン屋と厚焼き玉子屋がな」

 

 続いて小次郎。

小次郎「はい!おにぎりサンドです。サンドイッチの中味がおにぎり!」

MC「おにぎりの具は」

小次郎「ちっちゃなサンドイッチ、そのサンドイッチの具がおにぎり!エンドレス~ほら。ほらほらほら」

 MCが殴りかかろうとして取り押さえられる。

 

 そして武蔵。

武藏「もうちょっと待ってくれ、パンが焼きあがった所だ。具のチャーシューに味も染みとらん」

MC「5時間待ってますけど?てめえ制限時守れ~!」

 

 審査員の旗は全員鈴木。

 

暗転:

MC「さて第3戦!身体にイイ朝食!」

 小次郎がガッツポーズ。

MC「貴様、もう変な物作るなよ!」

小次郎「ふふふ、それはどうかな」

MC「どうかな?じゃないだろ。武蔵くん、今のところ全敗ですが勝算は?」

武蔵「必ず勝つ!」

MC「小次郎くんは?」

小次郎「得意分野得意分野!負ける気しないし!」

MC「鈴木さんは」

鈴木「2勝してるんだから私の勝ちでは?」

MC「最終戦は3ポイントです。最終戦に勝った人が勝ち」

鈴木「… ああそう来たか」

 

暗転:


MC「お待たせしました最後の勝負は朝食対決、まずはミスター鈴木」

鈴木「私の朝食は意表をついてアメリカ風」

MC「コーンフレークやないかい!」

鈴木「いえフルーツグラノーラです!inスーパーで買ったヨーグルト」

MC「おーい、賞金少な過ぎたんじゃねえかあ」

 

 続いて小次郎。

小次郎「トマトって体にイイですよね」

MC「ん、やな予感」

小次郎「まず乾燥トマトの出汁にミキサーにかけたトマト汁、称してトマト味噌汁、具は3色プチトマト。御飯の代わりに刻んだトマト。ヘルシィーー、生トマトジュースを添えて」

MC「シェフのお薦めランチみたいに言うんじゃねぇ」

武蔵「フッ、勝ったな」

武蔵「貴様はトマトに頼り過ぎだ、これを見ろ!」

 豪華な旅館の朝食セット。

MC「いや豪華ですけど何か新しい物が何もないって言うか」

武蔵「朝食とはそう言う物なり。毎日出して飽きない事が大事なのだ」

MC「尤もらしい事言ってますけど、こんなの毎日出せませんよ、面倒臭くて、あんた1時間かけたでしょう」

武蔵「いかんのか」

MC「何開き直ってんのあんた、武士か」

 

暗転:

MC「さて、運命の第三戦、勝者は」

 

 ドラムロール。

 旗は小次郎に挙がる。喜び跳ねる小次郎。

 

小次郎「ワーイ勝った勝った!賞金ちょーだい!」

 司会者から賞金をふんだくるとサッサと帰ろうとする。

MC「待てい、もっと余韻を持たんか!」

鈴木「ま、負けた…」

 悔しがる鈴木。

MC「あんた悔しがる程の事してないだろ」

武蔵「小次郎、これで勝ったと思うなよ!」

小次郎「勝ったよね、俺?」

MC「うん、勝った、ハラ立つけど」

武蔵「これは負けじゃない、勝つ途中だ」

MC「すんごい負け惜しみ」

 呆れるMC。

 洋食のMAXキャホーに小次郎がスカウトされている。

武蔵「いやいや師匠誘うなら私でしょう」

MAX「だって何か気が合うんだもん」

 すっかり小次郎がお気に召したMAX。

MC「こいつ、料理界を震撼させますよ」

小次郎「え?俺そんなに凄い?」

MC「いや、ダメにするって意味で」

鈴木「参加賞下さい」

MC「テレビに出られた思い出を有り難く胸にしまっとけ」

 

 エンディング曲をバックに

〇TV局 外(俯瞰)

 寂しく歩き出す武蔵。追いかけてくる小次郎、戸塚。

武蔵「放っといてくれ。古臭いといわれた… 時代遅れだと」

小次郎「そこまで言われてないよ、新しいものが一つもないって言われただけで」

戸塚「追い打ちをかけるー」

小次郎「そりゃ俺みたいに料理界の革命児とは言われなかったけどさあ」

戸塚「そんなこと言われてないだろ」

小次郎「気にすんな、才能のかけらもないクソ野郎、ブタ野郎とは言われたけどそんなに悪くないから」

戸塚「ひ、酷い」

武蔵「うるせえぇいきなり上から目線か!お前はもっと気にしろ!」

小次郎、戸塚「お、立ち直った」

 

 キッチンカーで店をきり廻している2人。女子に大人気。

 武蔵がボイパを始めたとたん一人もいなくなる。

 

 戸塚も交えて大騒ぎしてYouTube撮影する3人。

 

~終わり~

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二人の料理人 中編(全3部)

二人の料理人       前編続き

武蔵「仕事が入った」

小次郎「仕事って必殺仕事人?」

武蔵「出張料理人!何だ必殺って、お前が切られたヤツじゃねえか」

小次郎「見たい見たい~、付いて行く」

武蔵「付いてくんなー遊びじゃない!」

小次郎「イイじゃん、弟子たちとして付いて行くから」

武蔵「たち?二人共付いて来る気か!その下っ端感満載のそっちの男は兎も角」

 戸塚を指した後、小次郎を見て、

武蔵「貴様はいかにも金持ちの馬鹿のボンボン… 」

二人「うわぁ… 口悪い、失礼しちゃうわ」

 

〇同 夜

小次郎「ゆ、赦して… 」

 寝言で謝る小次郎。

 それを聞いている武蔵。

武藏「お前も何か辛い事があるんだな」

小次郎「ごめんなさい」「赦してください」

 小次郎を抱きしめる武蔵。

武藏「俺は赦すぞ」

小次郎「うう、すみません(泣く)」

武藏「… 」

小次郎「ごめんなさい… 」

 

武藏「うるせえぇ!そんなに謝っても赦してくれないならもう、なぐっちまえぇ」

 うなされてピクピクする小次郎。

 

〇翌朝

 全裸で眠っている小次郎。

 

武藏「だから何でだあ」

 

〇同日 相模家(大邸宅)

 板前姿の武蔵。

 Tシャツにジーンズ前掛け、和風バンダナ姿の二人を従えてやって来た。

登美子夫人「本日は宜しくお願いしますね」

小次郎「オ~お美しいマダム(見つめる)」

小次郎、武蔵に叩かれる。武蔵、献立を出し、

武蔵「いいな、俺の言う通りにやって貰うぞ、まず戸塚は里芋をむく、小次郎は魚を捌く」

戸塚「うわぁこれ一人でやる積もりだったの」

武蔵「いつもはな。お前らを信用して任せるんだから失敗したら指切り落とす」

戸塚「ひ、ひーリアル指切りげんまん」

小次郎「いや、リアルなら本物の針を千本飲まされるんだよ」

戸塚「そうかあ、指ぐらいなら死なないけど、針千本は死んじゃうもんね」

 笑いあう二人。

 気がついて急にソワソワし始める。

武蔵「会食は1時始まり、焼き方小次郎、煮方戸塚、一同始めい!」

 アタフタ始める二人。

小次郎「恐ぇぇ、楽しくねぇぇぇ」

 


〇同屋敷内 午後1:00 

 美人社長、美人棋士、美人女将等、総勢美人十人のマウント会食が始まる。美人の暑苦しさにひと息ついた二人は勝手に屋敷を散策。

 

〇剝製部屋

小次郎「この虎の剝製リアル~」

戸塚「それ、剝製じゃないよ小次郎」

 剥製が動き出す。

 屋敷から飛び出して絶叫する小次郎。戻って来て虎に顔を舐められる。

小次郎「ご飯を作りに来たのに自分がご飯になる~」

戸塚「うまいうまい」

小次郎「うまいじゃねえわ、室内で虎飼うなら言っといてよね」

 小次郎、鳥の剝製を放り投げ、

小次郎「それ、トラ、取りにいけー」

 虎、鳥を追いかけて行く。

戸塚「雑。それに絶対トラって名前じゃないし」

 戸塚が後ずさり。

 高そうな壺を取り落としそうになり小次郎がキャッチ。

小次郎「セーフ」

 その拍子に襖を蹴破り鎧を破壊。

小次郎「… そうでもなかった」

 やって来た武蔵。

武蔵「休むなぁー、とっとと片付けろ!」

小次郎「師匠、師匠!」

 武蔵の裾を掴む小次郎。

武蔵「何だよ急に師匠だなんて(照れる)」

小次郎「弟子の失敗は師匠の失敗だよね」

 破壊された部屋を見て絶叫しそうになり戸塚に口を押えられる武蔵。

 武蔵、一旦外に出て絶叫、また戻ってくる。

 

戸塚「トムとジェリーでこんなシーンあったね」

 

〇同 会食後

 後片付けが終わって夫人から心付けを貰う三人。

夫人「美味しかったわよ。ご苦労様」

 手を握り返す小次郎。武蔵に頭を叩かれる。

小次郎「僕に気があるかと思って」

武蔵「目線合ったら惚れてると思うな!壊したのバレない内にけえるぞ」

二人「へい!」

 物凄いスピードで撤収する三人。

小次郎「これってギャラいくら?」

武蔵「30万円、うち材料費25万円」

小次郎「割に合わねえぇぇ」

 遠くでぎゃあぁぁと言う悲鳴が聞こえる。

 小次郎が気にして振り返る。

武蔵「放っておけ、あんな虎なんか飼ってるような女」

戸塚「ムチャクチャだあぁ」

 

〇同日 小次郎マンション

YouTube番組厨房小次郎

:

小次郎「今日は武蔵の付き合いで買い出しに行く暇なかったんですが、材料ならあります!」

 伊勢海老や鯛の頭を示す

小次郎「武蔵の馬鹿が材料費に25万も掛けやがったのでこんなに豪華な余り物が!伊勢海老1尾8000円ですよ、馬鹿じゃな~い。まず鯛のアラを焼いときます」

小次郎「続いて伊勢海老のミソ入り味噌汁」

武蔵が味見して「うーむ、お前至上一番旨いぞ」

小次郎「やだ褒め上手」

小次郎「でアラで炊いた鯛飯、庭からパクって来た三つ葉をぱらりと」

武蔵「まともな料理出来るじゃねぇか!」

小次郎「更に武蔵の作った突き出し3点、師匠天才、綺麗、映え~」

武蔵「つまみ食い程度ならともかく勝手にお持ち帰りするなぁぁ」

小次郎「美人バイオリニストにくれって言ったらくれたの、結構キュート。気の強い女好き」

武藏「あの虎より気の荒いあの女に… お前すごいな」

戸塚「僕も美人女医にお菓子貰った、いい匂いした。百回抱ける」

武藏「あのスタイルだけ無駄にいい、失礼な女か。このドMやろうども。おまえらセンスがおかしい」

小次郎「武蔵くん、余興のボイパがドン引きだったからね」

戸塚「あんなに騒がしかった美人会がシーン」

小次郎「練習の成果出ず、ウフフ」

戸塚「イヒヒ」

小次郎「けけけ」

戸塚「カカカ」

 悪代官と三河屋みたいに笑う二人。

 

武蔵「うわーん!」

 それを試聴しているテレビ局の人。

 

〇同 夜

 小次郎の彼女がやって来る。

 両手を広げて出迎える小次郎。抱き合う二人。

武藏「貴様、修行中の身で女がいるのか!?」

小次郎「そりゃいるよう。女もいなくて何の為に生きてるんだよぉ」

武藏「百年早いわ!」

小次郎「いや、百年も経ったら遅いけどね… 」

 くっつくカップル。

戸塚「じゃあ僕はこれで」

 帰る戸塚。カップル二人の視線が武蔵を射抜く。

武藏「さあて疲れた。寝るかな」

小次郎「武蔵、今日はどっか泊まったら」

武藏「いや俺は大丈夫、一度寝たら何があっても絶対起きないから」

 あくまでも言い張る武蔵。

小次郎「しょうがないなぁ」

 彼女が無言で小次郎をボカボカ叩く。

 

〇同 夜中

 とっとと眠ってしまう小次郎。

スミ(彼女)「ってお前が寝るなぁ!」

 同じベッドで小次郎の頭をはたく彼女。

 隣の部屋で壁にコップを当てて聞いている武蔵。舌打ち

 

〇同 翌朝

 例によって全裸で眠る小次郎。

スミ「何もしないくせに何で裸だぁ!」

 小次郎のケツを叩く彼女。

小次郎「ううん…」

 寝ぼけながら彼女を抱き寄せる小次郎。いきなりドアが開いて武蔵が

武藏「朝飯は和か洋か」

 二人の様子を見て

武藏「お前ら朝派か!」

小次郎「朝派って何だよう。デリカシーの欠片もないな!スミたん味噌汁だよね」

スミ「うるっせえ」

 頬を平手打ちされる小次郎。思わず横を向いて噴く武蔵。

 スミは帰ってしまう。

武藏「無口でなかなかワイルドな彼女だな」

小次郎「何もしてないのに!」

武藏「何もしないのがマズイのだ、女に恥をかかせるな。一晩中耳をすませてた俺の身にもなれ!」

小次郎「そうか、お前一晩中耳をすませてたのか」

武藏「そうだよ」

小次郎「堂々と言うなあ」

武藏「(せき払い)取りあえず服は着たらどうだ」

小次郎「ドレスコード?」

武藏「ちがーう、何で平気なんだ全裸で」

 

暗転:

武藏「ところでキッチンカーを借りたんだが、手伝わないか」

 壁に貼ってある小次郎の調理師免許をチラと見る。

小次郎「いいよ、何作るの?」

武藏「芋煮だ、看板も用意した」

 武蔵(いい男風)と小次郎(バカ風)、戸塚に至っては猿の似顔絵が添えられて、

"俺たちの芋煮"と書いてある。

小次郎「もう俺たち手伝うの前提じゃん」

武藏「先に野菜は切っておくからな、手伝え」

 いつの間にか野菜が準備されている。

小次郎「部屋を乗っ取られる~」

 戸塚もやって来て一緒に手伝わされる。

 


〇キャンプ場

 出店をする3人。女子の行列が出来ている。

 人気に浮かれる3人。女子がワーキャー騒いでいる。

戸塚「(嬉しそうに)もうないよ」

武藏「魚釣ってこい、女どもを逃すんじゃねえ」

戸塚「山賊ですか、あんた」

 小次郎は勝手に"武蔵のものまね一回1000円"と看板を出している。

武藏「おい!」

小次郎「じゃあボイパにする?」

武蔵「すみません許してください」

D「君達」

 3人が振り返る。

D「厨房小次郎の人だよね」

小次郎「あい」

D「今度料理人頂上決戦って番組をやるんだが出ないか?」

武藏「断る!」

 即答する武蔵。

 断られるとは思わなかったテレビディレクター。

D「いやあのチームイケメンで出て貰いたいんだが」

武藏「顔関係ないだろ!」

戸塚「俺出てもいいかな」

D「君はいいかな」

戸塚「… ぇぇー」

小次郎「賞金いくら?」

D「25万円」

小次郎「武蔵、部屋借りられるよ」

武藏「ううむ」

D「審査員はミスター味っ子さんですよ」

小次郎「あの?キャー出る出る」

武藏「いややるなら俺はこいつと対決したい」

 小次郎を見る。

小次郎「え、俺?いやだぁお、小次郎武蔵じゃ俺負けるの決定じゃん」

D「巌流島か悪くないか」

小次郎「俺は嫌だぁ負けるからぁー」

武藏「ホウ貴様自信がないと、勝負の前から逃げ出すヘタレだと」

小次郎「いや、そう言う訳じゃ」

武藏「美人女子アナに会いたくないと」

小次郎「会いたいに決まってるし。会いたくない男いねぇし、何なら女優より好きだし」

武藏「スミたんは」

小次郎「お前がスミたん言うな。ス、スミたんには見られない様にする」

二人揃って「女子アナ出るんだろうな!」

D「ぺーぺーの男性アナの積もりだったけどベテランの女子アナにするから」

二人「いやそこはベテランじゃない方が」

 

戸塚「あんた達… 」

後編に続く

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二人の料理人 前編(全3部)

二人の料理人    作/toyoda順子


〇登場人物
横浜武蔵 出張料理人 ジャンル・和食
伊藤小次郎 ユーチューブ料理人 ノンジャンル 
戸梶 小次郎の仕事仲間

登美子夫人 武蔵に出張料理をたのむ 虎好き
スミたん 小次郎の彼女 

キッチンドラゴンディレクター
キッチンドラゴンMC
鈴木 キッチンドラゴン挑戦者

味沢良一/和食 キッチンドラゴン審査員(子役)
MAXキャッホー/洋食 キッチンドラゴン審査員
Watabe ken/グルメ評論家 キッチンドラゴン審査員

 

二人の人     

 

〇山の麓 ガラガラのキャンプ場

ソロキャンプをしている若い男。夜も更けて焚き火に薪を追加、ハーモニカを踊りながら吹きだし、更に謎の部族ダンスを踊りだす。ビールを開け、IKKO、桑田佳祐梅沢富美男のモノマネをひととおりやりつくして満足し、ボイスパーカッションの練習を始める。めちゃくちゃ下手くそ。

 

横浜武蔵(ソロキャンプの男)「さて、宴もたけなわとなりましたがソロソロお開きといたします」

 自分で言って火を消し、テントに入る。寝ようとして、

武蔵「ぎゃあああ!(大絶叫)」

 見知らぬ全裸の男が抱きついて来たのだ。

武蔵「誰だぁーお前!」

伊藤小次郎(裸の男)「さむい~」

武蔵「服を着ろぉぉ」

小次郎「服を下さ~い」

武蔵「出てけぇ~」

小次郎「助けてぇブルブル~強く抱いて… 」

武蔵「気色悪い事を言うなぁぁー」

小次郎「さっきあんなに楽しそうだったじゃないですかぁ… 一人なのに」

武蔵「聞いてた?」

小次郎「ハーモニカの所から」

武蔵「証拠隠滅!(小次郎の首を絞めようとする)」

小次郎「やめてー」

武蔵「うお… 」

 更に抱きつく小次郎。首をクキっと落とされ失神する武蔵。くんずほぐれつのまま就寝。

 

〇キャンプ場 翌朝

 服を借りて着ている小次郎。テントから這い出してきた武蔵。

武蔵「クソ、あんな状況なのに寝てしまった(首をひねる)」

小次郎「おはよう。昨日のお礼に味噌汁作ったYO」

 味噌汁をさしだす。

武蔵「俺の材料だがな」

 受け取った武蔵は飲んでホウという顔。

武蔵「服はどうしたんだ、何で全裸だったんだ」

小次郎「全裸野球って知ってる?」

武蔵「聞いた事がないな」

小次郎「選手が全員全裸なんだ。なのに(クスクス笑う)帽子とスパイクだけ履いてんの、帽子ないとどっちのチームか分かんないでしょ」

武藏「スパイクは」

小次郎「ケガするからね」

武藏「いや、それならユニフォームも着ないと」

小次郎「でも監督も全裸なんだよ」

武藏「ああ、全裸監督… 何だこの話!」

 二人で崖下に落ちているビリビリのパンツを拾う。

 更にその少し上に千切れたTシャツが枝に引っかかっている。

 崖の途中、あちこちに引っかかっている服。

 崖上にはジャケットがボロボロの状態で落ちている

 クマ出没の立て札。

武藏「… 」

 

〇武蔵想像(紙芝居風の絵):

 クマにビックリして崖から転げ落ちるヘタ絵の小次郎。岩にジャケットが引っかかる。「うわー」

 途中木の枝にネルシャツが引っかかり、破れる。「うわー」

 更に転げ落ちながらドンドン服が脱げていくヘタ絵小次郎。「うわー、うわー」

 

〇想像戻り

小次郎「全裸野球チームで町に繰り出して飲みに行った。女の子達にモテモテだったんだ、女子も含めて全員裸でお酒飲んでべろべろに酔っ払って… あれは夢だったのかな」

武藏「かなり早い段階で夢だな」

小次郎「お礼したいんだけど」

武蔵「いいからとっとと帰れ」

小次郎「やだクールな男、あんな馬鹿みたいなモノマネしてたくせに」

武蔵「うるせえ!こっちは一人が好きでここに来てるんだよ」

小次郎「そうだよね一人じゃなきゃあんな恥ずかしい真似できないもんね」

武蔵「殺す!」

 首を絞める。

小次郎「分かったよ、帰るから。服、洗濯して返すから住所おしえて」

武蔵「お前には教えない」

小次郎「そんな、夕べは抱いたり抱かれたり。主に俺が抱いたんだけど」

武蔵「妙なことをいうなぁ」

 このやり取りが延々と続き次第にフェードアウト。

 

〇数日後 街中

    

 街中で偶然、武蔵を見かける小次郎。

 小次郎「おーいイケメンくーん」

 20人位が気取って振り返る(ブサイク混じり)が武蔵は知らん顔。

小次郎「イケメンくんってば」

武蔵「そんな名前で俺を呼ぶなぁ」

小次郎「ほらほらオレオレ、この前キャンプで味噌汁飲ませてやった俺」

武蔵「普通、世話になった事のほうを言わないか」

小次郎「抱いたり抱かれたり」

武蔵「二度と声をかけるんじゃねえ」

 無視してずんずん行こうとする。

小次郎「服、おじちゃんが服買ってあげるから」

 小次郎、武蔵の手首をつかむ。

小次郎「プリティーウーマン♪」

武蔵「自分で歌うんだ… 」

    ~バックに流れる小次郎が歌うプリティーウーマンの曲♪

 お店で服を選ぶ小次郎。武蔵に服をあてる。何軒かはしご。

小次郎「俺んちそこだから」

 マンションを指す。袋を大量に抱えた武蔵がついて来る。

 

〇マンションの中 小次郎の部屋

 武蔵を部屋の中へ案内。デッカいキッチン、撮影用機材。

 早速武蔵は調理道具をチェック。

武蔵「ううむ、手入れは悪くない」

 指で埃をチェック。

小次郎「お姑さんか!」

武蔵「貴様は何をする人だ」

小次郎「おいおい口が悪いなイケメンくん」

武蔵「その名で呼ぶな恥ずかしい」

小次郎「お料理YouTuberなんだ」

武蔵「それは職業として成り立つのか?」

小次郎「うん、こんなマンションにも住めるし」

武蔵「俺は出張料理人 横浜… ベイスターズファンの」

小次郎「名前は?」

武蔵「横浜… 銀蠅どうしてるかな」

小次郎「名前!」

武藏「横浜武蔵だ。武蔵様もしくは兄貴、先生と呼べ」

小次郎「うわぁ… ドSキャラ、俺伊藤小次郎」

武蔵「小次郎って… フッ俺の勝ちだな」

小次郎「負けてないよ、横浜なんてだせえ名前のくせしやがって…チクショウ何か悔しい」

武藏「同業者か」

小次郎「何か作ってよイケメンくん」

武蔵「俺のさっきのセリフは独り言か?」

 ずかずかと冷蔵庫を開けて中をチェック。料理を作り出す。撮影しだす小次郎。

小次郎「和食だね、もう美味しそう」

武蔵「伊藤は?」

小次郎「行き当たりばったりだけど」

 武蔵が小次郎の胸倉を掴む。

武蔵「日々精進してる俺が家もないのに、そんないい加減な奴がこんないい所に住んでんのか!」

小次郎「ソロキャンパーかと思ったらお家のない人だったんだ… なんなら泊ってく?」

武蔵「お前不用心だぞ!見も知らない男を泊めるなんて」

小次郎「じゃあ帰って見も知らぬ人」

武蔵「(自分のリュックを見て)いやそこまで言うなら泊まってやってもいいが」

小次郎「面倒くせぇぇぇぇ」

 

〇同 明け方

 全裸で眠る小次郎。周りに服が散らばっている。起きてそれを見て納得する武蔵。眠りながら服を取ろうとする小次郎。手が届く直前に更に遠くへ押しやる武蔵。薄笑い。

 いきなり武蔵の後ろから抱きつく小次郎。

小次郎「服を下さ~い」

武蔵「裸で抱きつくなぁー!」

小次郎「寒いよぉ」

武蔵「分かった!俺が悪かった」

 いつまでも繰り返し。

〇同 朝

 朝ご飯を用意する小次郎。味噌汁を飲んで納得する武蔵。

武蔵「味噌汁は旨い」

 いきなり部屋に入ってくる戸塚。

戸塚「ハーイ撮影始めるよぉ(武蔵を見て)誰?」

小次郎「俺の味噌汁大好き男、食い物で男釣っちゃった」

戸塚「ほーら小次郎の男癖が始まった」

武藏「何!」

戸塚「僕も味噌汁頂戴。癖になるよね小次郎の味噌汁」

小次郎「魔法の粉入ってるから。法に触れないギリギリのやつ、ガハハハ」

 味噌汁を吹き出す武蔵

武蔵「おまえら真実だけを喋れー」

 豊洲で買って来たブリを取り出す戸塚。覗き込む武蔵。

武蔵「目利きは悪くない」

 二人でキャッキャッキャッふざけながら器用に切り分けた後、ベビースターラーメンを砕いて貼り付け油で揚げている。

 太鼓を叩く戸塚。

 隣の住人が入って来る、

隣人「毎日毎日やかましいぃ」

 血まみれの包丁と3人の若い男を見て

隣人「と、言うヤツがいるかもしれないから注意しろ(ぺコパの松陰寺風に)」

 静かに帰って行く隣人。

武蔵「ここのセキュリティーはどうなっているんだ、にしても何じゃあその料理はぁ!」

 怯えた表情の二人。

小次郎「駄目ですかぁ!?」

武藏「ブリが台無しじゃねぇかぁー!貸せバカやろ」

 取り上げてブリを調理しだす。

 

暗転:

 調理されたブリを不満そうに見下ろす小次郎と戸塚。

小次郎「ただのブリ大根だよね」

武蔵「食べてみろ」

二人「美味しい」

武蔵「どうだ」

小次郎「いや知ってるけどそう言う事じゃなく、どうせ味は伝わらないんだし、料理はエンターテイメント、面白可笑しく…」

武蔵「やかましい!料理とは食材に捧げる愛だ!貴様とは相容れん様だな」

戸塚「何か面倒くせぇぇ」

武蔵「帰る」

二人「どうぞどうぞ」

 太鼓を連打する戸塚。

 一旦出て行った後、戻ってくる武蔵。

武蔵「もう1日位泊まってやってもいいぞ、それから不用心だぞお前ら、玄関かっとけ。オートロックどうした」

 ひっくり返る二人。

テレビ:勇壮なカッコイイ音楽

全国料理人コンテスト 審査員 和食ミスター味っ子板長(味沢良一) 洋食(たいめいけん三代目 MAXなんちゃら) グルメ評論家(Watabe ken)

ナレーション「全国料理人のトップを決める料理人の祭典、集え料理人共!」

 その声をバックに電話に応じる武蔵。

武蔵「はい、はい、分かりました」

 二人を見て

武蔵「仕事が入った」

中編に続く

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巌流島ってタイトルどうよ?

         

どーもー伝説の家政婦順子です、違います。自分の家の料理さえ青息吐息です。

 

巌流島。伊藤君、横浜流星君との共演、実現しなくて残念でしたね。でも、あのビジュアルにはやられました。ポスター解禁されてから半年ぐらいしてから見たんですけどね。武蔵と小次郎、役が逆じゃないか、って話もありましたね。見た目ですよね?でも小次郎は背が高くないと。通称“物干し竿”という長刀を振り回すので。

 

沢山の人が武蔵をやっています。小次郎役は若かったり、オジサンだったり、男っぽかったり、美少年だったり、と解釈は色々ですが、吉川英治の小説“宮本武蔵”があまりにも面白く、その中の小次郎のイメージを覆すのに作家さん、みな四苦八苦しています。そういえばデビュー当時の高倉健さんが映画で小次郎を演じています。ちょっと意外ですね。

 

45年ほど前に小林信彦さんが書いた小説、オヨヨ大統領シリーズのひとつに料理人の武蔵小次郎対決を描いた“大統領の晩餐”という傑作があります。

内容は猫、美食、武蔵小次郎対決と盛り沢山で何か今風。こんな面白い小説、私も書いてみたい。いや今書かないと。

今回料理人の武蔵小次郎対決を書くにあたってタイトルには悩みました。キッチンドラゴンとか料理ー1グランプリとか出てきてしまったからです。こういうのは早い者勝ちです。お料理対決というのは、漫画「包丁人味平」以来幾度となく扱われてきたテーマです。

私の前2作を読んでいただいた方はもう薄々気付いたと思いますがコメディー作家です。毎週土曜日は吉本新喜劇見ながら昼ご飯食べてます。喜劇以外は書けません。

私にとっての喜劇最高傑作は「日本一の無責任男」です。

しかも、料理にたいして自信もありません。そこそこ旨けりゃOKなタイプ。じゃなぜ料理人対決書くのか? 

そういうの見るの好きだから。

書くにはそれで十分!

まあ、料理描写が雑ですけど。

(本編は5時ごろ投稿します)

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毎日海に向かって叫んでるのかと思ったら訪れてくれた人もいた事を知る

今日からオイラは!を読んで下さってありがとうございます。町内いちの出しゃばりおヨネtoyoda順子です。いや違います、ごみ捨ての時くらいしか人に会いません。

 

今日は推し活について。

10年以上まえですが。実家から帰る電車の駅で、オシャレしたおばさま軍団に出会ったのです。いや、ただのオシャレじゃありません。綺麗なんです。

 

何というか恋する乙女?幸せオーラが内面からにじみ出てる。

おばさまの一人に聞いてみました。

氷川きよしくんのコンサートがあったの」と

 

氷川きよし凄い!おばさま達をこんなに輝かせるなんて。氷川日本に必要と思いました。

 

これが推し活との出会いです。

そしてパート先での韓流好き軍団。人に合わせない私の馬鹿!

誰が好き?と聞かれて

名探偵コナン」って…

唯一いた男性職員さんでさえ合わせて韓流ドラマ見てたのに。

 

まあいいんですけど。のけものにされたわけでもありませんし。むしろ向こうが合わせてくれましたよ。王家の紋章面白いねって…。いや好きだけど。ありったけの漫画知識を出して合わせてくれて何かすみません…

ただ、人生損してる私と思ったのも事実。

ヨン様ブームだった当時、同僚たちはDVD買っているにも関わらず、パチンコ「冬ソナ」打ちに行ったりヨン様経営のレストランに食事に行ったり…楽しそうでした。

人生こんな楽しみ方がある。

次の推し活を見たのはネットで劇場版今日から俺は!の公式サイトを見たとき。

ドラマ版の感想も出てきます。そして出演している色んな俳優さんのファンブログも目についてきます。見ないでおこう、きり無いから。と思いました…でもまた今日俺のことが知りたくなります。そもそも漫画の今日から俺は!が好きなので。

ついに伊藤くんのファンブログをのぞく事に。

イケメン若手俳優の中で新田真剣佑伊藤健太郎だけは見分けがついていました。顔が特殊だったから。美形マッチョの真剣佑と武者人形のような健太郎、あの顔でツンツンヘヤーにされたら絶対忘れません。

ファンの方たちの推し活動をブログで見るのが私の日課になりました。

伊藤健太郎のファンのファン?いやいやいや、いやいやいやいや…

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今日からオイラは!後編


今日からオイラは 後編  作/toyoda順子

湯屋の客のイメージはシソンヌです。若君暗殺集団は知ってるかな?アニメ、ヤッターマンの実働部隊(自分達で役割を連呼して進む)通称ビックリドッキリメカのイメージです。

〇街中

 謝礼を貰って買い食いをしている健太郎

賢さん「相変わらず色気より食い気か?」

健太郎「そう思うだろう?どっこいオイラにゃお菜名ちゃんと言ういいひとがいるんだよお。相思相愛、相思相愛」

賢さん「お前の勘違いだと思うぞ」

 懐を確かめる健太郎

健太郎「よし、晩にあの夜鳴き蕎麦屋行って話の続きが聞けるぞ」

賢さん「お前、明日もあの絵描きのモデルに行くんだろ?たまにゃ風呂入った方がよくねえか?」

健太郎「大丈夫、井戸水で洗っとくから」


賢さん「野菜洗ったり、洗濯したりするそばで体洗うのかい?怒られるぞ」

健太郎「怒られないよ、オバサン達がおかずくれるんだ」

 賢さん少しひいて。

賢さん「何だろう。天性のスケこまし… いいから奢ってやるから」

 賢さん、健太郎の体を押して湯屋へ、

 

〇回想

賢さん「オイラが湯屋へ誘って確かめて来てやるよ。ヤツは前を隠さない性格と見た」

 

〇回想戻り 湯屋

 暖簾の中に入って行く健太郎と賢さん。

健太郎「(キョロキョロと)湯屋なんて初めて」

賢さん「おいおいおい、まさか一度も風呂入ったことないなんて言うんじゃないよな」

健太郎「寺小姓だったときは入ってた。上人さまが入れって」

賢さん「まあ堂々と」

健太郎「13の時にはもう、上人さまよりでっかくなっちゃてて、他にも色々あって追い出された。何ならまだ賢さんなら相手できるよ」

賢さん「俺は間に合ってるから」

 その後を怪しい集団が入って行く、全員匕首を持っている。

集団「鼠径部、鼠径部、鼠径部(ヤッターマンのビックリドッキリメカの口調で)」

 全員鼠径部に各県の痣。

インサート

指圧の局「その者が若君だったら、殺してしまうのじゃ」

IN戻り

集団「暗殺。暗殺。暗殺」

湯屋の客じろう「ちょいと様子のいい女が口元隠して来るんだよ」

健太郎・賢さん「え?」

 聞き耳を立てる二人。

 同じく聞き耳を立てる怪しい集団。

じろう「あたし綺麗?って聞くわけ」

 興味津々のじろうの連れ(ハセ)

 聞き耳を立てて近づく健太郎と賢さん。

 同じく聞き耳を立てて近づく怪しい集団。

じろう「そりゃまあ、綺麗だよ、って答えるわな」

はせ「で?」

 更に近づく健太郎と賢さん。

 更に近づく怪しい集団。

集団「聞き耳、聞き耳、聞き耳」

 いつの間にかじろうの周りに人垣が出来ている。

じろう「すると女が隠していた口元を見せて」

 びったりじろうにくっつく二人。

 その二人にびったりくっつく怪しい集団。

じろう「これでも綺麗かあー!

ハセ「ぎゃあああ!

賢さん「わあああああ!

健太郎どえええええ!

 湯屋の客、一斉に逃げ出す。匕首が一杯落ちている。

健太郎「生まれてから一番怖い話聞いたわあー」

賢さん「お前、めちゃめちゃ命狙われているじゃねえか」

 桶で急所を隠している健太郎、鼠径部の柄が見える。柄は千葉県。

健太郎「何か興奮してアソコが… 」

 桶から手を放す健太郎。手を放しても桶が落ちない。

 健太郎の頭をはたく賢さん。

〇街中 人気のない通り

 紙に鹿児島県の痣を画いてみせる賢さん。

賢さん「こんな痣だった」

お菜名「違う…そんな」

賢さん「痣ならオイラにもあるぜ」

 堂々と鼠径部を見せる賢さん。

〇回想

刺青師「いいのかい兄さん、股にこんな変なスミ入れて」

 賢さん「構うことねえからやっちゃって」

 

〇回想戻り

お菜名「でももう一つの証が」

賢さん「これかい?」

 ガネーシャの根付を見せる。

 

 インサート

 着物をひっくり返して何かを探す健太郎

健太郎「あれ?」

 

IN戻り

お菜名「ではあなた様が、若君様」

 平伏。

 

〇城外観

〇城中 

吉田鋼膳と笑いの局、賢さんが親子の対面を果たす。泣きながら抱き合う三人。

 大名の姿で奥の廊下をスキップしながら歩く賢さん。

 平伏している5人の腰元たち。賢さん、一人の前に立ち、

賢さん「名は何と申す」

 顔を上げる腰元。

お菜名「はい、菜名と」

 

天守

 並んで立つ大名と奥方の姿のお菜名と賢さん。

お菜名「では健太郎とは何者だったのでしょう」

賢さん「気になるかい」

お菜名「あんな暮らしをしていてもどこか気品が」

賢さん「案ずるな、そのうち家臣に取り立ててやるから」

 

インサート

 春画制作がバレ、手鎖の刑を受ける北斎風絵師。モデルをしていたまりかと健太郎もお縄になり、番屋に引っ張られて行く。

お蓉「(泣きながら)健ちゃん健ちゃああん」

 追いすがろうとするお蓉。引っ張られる二人。

 5、6人のお姉さま達が健太郎の名前を叫びながら追いかけてくる。

 

 IN戻り

賢さん「それまで生きてたらな!

〇街中 橋のそば

 この者 三日間の晒し者に処す の立て札。

 はだけた格好で縛られて晒されているまりか。おじさん達が寄ってくる。

変なギャグを延々見せられるまりか。

 

 別の場所で縛られて晒し者になっている健太郎。ボコボコにされ顔、体中血だらけ痣だらけで失神状態。

 

 着物の女がやってくる。後ろ姿で顔は見えない。

女「ねえ、あたし綺麗?」

 健太郎を顎クイ。

女「あたし綺麗?」

 健太郎、気絶したまま気づかず。

女「コラア綺麗かって聞いてんだよ、オイ無視すんなあ」

  

 歌(エンディング)

              終わり 

何か色々すみません。数えたら6600文字位になっちゃった。気分的には2時間ドラマのつもりだったんですが。今日俺メンバー総出演、名前は何となく当てはめて妄想していただければ。次作は巌流島お料理人バージョンです。

今日からオイラは!中編

 蕎麦屋のイメージは佐藤二朗さんです。アドリブ入れそうですね。

〇夜鳴き蕎麦屋

 蕎麦をすする健太郎

蕎麦屋「兄ちゃん久しぶりだねえ、どうしてたの?」

健太郎「悪さして捕まっちゃって… 」

蕎麦屋「あらら」

健太郎「捕まってボコボコに殴られて寄場に送られて… 」

蕎麦屋「ねえ、それ実話?実話?オジサン泣いちゃうんだけど」

健太郎「おまけに借金7憶9千万」

蕎麦屋「何それ地方都市の1年分の予算?」

健太郎「笑っちゃうよね」

蕎麦屋「わはははは」

健太郎「笑うなよ!」

蕎麦屋「ところで知ってる?口裂け女… 」

健太郎「何怖い」

蕎麦屋「ちょっといい風情の女が口元隠して歩いてんのよ」

 健太郎の怯えた顔

蕎麦屋「女が、あたし綺麗?って聞くわけ」

 健太郎の怯えた顔

蕎麦屋「こっちはマァ、ウンウンって言うわな」

 健太郎の怯えた顔。

蕎麦屋「ところで御奉行所で、どんなお取り調べを?石抱かされたり、吊るされたりすんの?」

 

インサート 

 何故か蕎麦屋が石を抱かされたり、吊るされたりしている。恍惚の表情。

 

IN戻り

健太郎「そんなおっかない事はされないよ… 石切り場へ船で連れてかれて毎日毎日石運んだり、石切り出したり… 毎日毎日石抱いたり吊るしたり」

蕎麦屋「結局、石抱かされたり吊るされたりしてるのね」

健太郎「いや、抱かされたり吊るされたりしてるのは石のほうで」

 

インサート

 石切り場で働く罪人たち。

 突然苦しみだし、バタバタ倒れだす。

健太郎MO「俺以外流行り病にやられちゃって、穴掘って埋めてたの、したら最初に倒れたやつが穴から這い上がって来ちゃって… 」

 せっせと死体を埋める健太郎。穴から這いだす男。どす黒いゾンビ顔。

 

蕎麦屋「ひいいいー」

健太郎「まだ死んでないぞバカやろって、そしたら次々と穴から這い上がって来ちゃって、まだ死んでないぞバカまだ死んでないぞバカやろって」

蕎麦屋「あんたがそそそっかしいだけの話だよね、怖がって損した」

健太郎「ちょっと、そっちの話の続きは?」

蕎麦屋「続きはまた明日蕎麦食べに来てちょうだいよー」

健太郎「お願い、気になる所で止めないで」

 

 聞き耳を立ててるお菜々。

お菜々「クソ、いいところで!」

健太郎「ああ怖かった。何だよあの蕎麦屋

 


 突如現れるチンピラ集団。健太郎に襲いかかる。

 器用にかわす健太郎、しかし喉元に刃が。

 お菜々が割って入る。そこへ遊び人風の男も加勢に入り、チンピラ集団は逃げて行く。

 

健太郎「ありがとうございます。姐さん達強いねえ、お名前は?」

男「オイラは遊び人の賢さん、姐さん名前は?」

お菜名「あたしはお菜名」

賢さん「おいそこの馬鹿、名前は」

健太郎「オイラ健太郎、馬鹿じゃないけど」

賢さん「物騒だから家まで送ってやるよ」

 

〇貧乏長屋の奥

 長屋の住民(おばさん)が顔を出す

お蓉「健ちゃん、残り物だけど、おかず食べるかい」

 健太郎嬉しそうに受け取る

 部屋には掻い巻きと風呂敷きに包まれた着物があるだけ

 

賢さん「荷物これだけか?」

健太郎「そうだよ。仲間と一緒に住んでんだけど。お城の工事に行ったきり帰ってこねえ」

賢さん「お江戸はすぐ人が消えちゃうねえ、お前も気をつけな。じゃオイラはこれで」

健太郎「アニキ、また逢える?」

賢さん「お前が必要とすれば、な」

健太郎「どこに住んでんの?怖いからここにいてよ」

お菜名「じゃあね」

健太郎「姐さん、怖いから一緒に寝てよ、ほら搔巻の中に一緒に」

賢さん「調子に乗るなー」

 二人引き上げるがお菜名は外で見張り

 

〇中野屋外

 チンピラ集団に襲われて着物が脱げた状態で伸びている大賀。

 横にとばっちりを食って同じく着物が脱げた状態の丁稚。

 二人とも鼠径部には何もない。

 見た途端に引き上げるチンピラ集団。

 同じくとっとと引き上げるお佑美。

 

〇貧乏長屋の奥 健太郎の家

 明け方そっと忍び込むお菜名。健太郎夜着をはだけて鼠径部を確認しようとするが寝相が悪すぎて苦戦する。

 目を覚ました健太郎。お菜名と向かいあう。

 

健太郎「何何何」

お菜名「気にしないで」

健太郎「言ってくれればオイラいつでも受け入れるのに」

お菜名「違う違う勘違いしないで、ただちょっと鼠径部を確認したかっただけなの」

健太郎「いいのよいいのよ、そんなに照れないでも」

(回想)お館「菜名よ、女の武器を使え」

お菜名「うるっせえ」

 お菜名頭の中の頭領にパンチ

お菜名「お願い、何も言わずに鼠径部見せて」

健太郎「恥ずかしいけどいいよー。じゃまずは菜名ちゃんから」

 菜名の着物を脱がそうとする。

お菜名「こらあ、どさくさに紛れて!しのごの言わず鼠径部見せろい」

 お菜名、健太郎を押し返す。

 

健太郎「朝っぱらからそんな事されたらオイラ… 」

 健太郎、お菜名を押し倒す

 視線を感じて二人出入り口を見る。

 北斎風絵師が二人をスケッチしている。

お菜名「キャー」

 

北斎風絵師「構わんよ、続けて」

 お菜名逃げ出す

絵師「昨日の続き描きたいから来てくれ」

健太郎「ほいきたガッテン」

 お蓉が顔を出す。

お容「健ちゃん、知ってる?口裂け女の噂… 」

健太郎「え… 」

 凍りつく健太郎

お蓉「ああそうそう健ちゃんオニギリ食べるかい?」

健太郎「うん!」

絵師「この女たらし!」

 健太郎のいない部屋 。家捜しをするお菜名

賢さん「ただの物取りじゃ無さそうだが」

 対峙する二人

賢さん「おっと、こっちは別に敵って訳じゃねえ、怖い顔しなさんな」

お菜名「… 」

賢さん「健太郎の鼠径部に何か特徴でもあんのか」

賢さん「本人に聞いてみたらいいじゃねえか」

 

                          後編につづく

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今日からオイラは!前編


今日からオイラは! 

      作/toyoda順子

 

今日俺大好きです。実は以前やってたVシネ版の今日俺も見ていて、結構好きでした。主役の子が役名と同じ三橋貴志だった。凄い大根だったけど、気にならなかった。なのに福田雄一監督バージョンを見てしまったらこれ以上のものは有り得ないと思ってしまうのです。イタウが伊藤健太郎じゃなかったら泣くかもしれない。“みをつくし料理帖”みたいにファンが固定する前に別のバージョンをやってしまえば、色々な女優のパターンを見比べて楽しむことも出来たのですが。

白鳥麗子でございます”や“花より団子”も役者変えての別パターンでそれぞれ楽しめました。一方で他の人じゃ物足りないものもあります。“金田一少年の事件簿”“ビーバップハイスクール”“GTO”… 何が決定的に違うのか、圧倒的なはまり役の存在でしょうか。(あくまでも私見です)

さて、今回は今日俺の妄想スピンオフを書こうと思います。スピンオフというと今井あたりが中心になる話になりそうですが、ここは昔からのスピンオフ、時代劇バージョンで行こうと思います。

あちゃらか時代劇ってご存知でしょうか。時代考証無視、恋ありチャンバラありの架空の江戸時代の物語、昔はよくありました。殿様の落とし胤、忍者、謎の遊び人、悪代官等が出て来るファンタジー、女性でチャンバラが上手な人は大人気だったと記憶します。松山容子志穂美悦子… 今ならアクション得意な清野菜名ちゃんあたり似合いそうです。

 

  今日俺版あちゃらか時代劇 

             今日からオイラは! 前編

                       作/toyoda順子

 

〇登場人物

くの一お菜名 命を受け現城主の落とし胤を探す

健太郎 城主の落とし胤。現時点では町の下働き、最下層町民、鼠径部に落とし胤の記しあり

大賀 落とし胤候補に挙がった町民。中野屋手代

くの一お佑美  舞闘派くのいち

吉田藩忍者隊頭領ムロ 落とし胤捜索の命を受ける

 

北斎風絵師(片岡鶴斎) 御禁制の春画製作に情熱を燃やす老人

まりか 北斎風絵師の春画の色っぽいモデル

夜鳴き蕎麦屋次朗

湯屋の客(じろう/ハセ)

 

吉田藩城主 吉田鋼膳

城主嫡男 吉田悠馬 病で伏せっている

笑いの局 健太郎の実の母親

 

長屋のおばちゃんお蓉

刺青師 

中野屋丁稚

夜鷹

謎の女

 

遊び人の賢さん 腕は立つが正体不明

 

〇城 奥座敷

 猪塚(家老)の声「悠馬様の病状が芳しくない」

 悠馬が床に伏せっている。悠馬咳こむ

 城主吉田と笑いの局の仲の良いツーショット

 

〇家老猪塚の屋敷

猪塚「となると次のお世継ぎは指圧の局様のお生みになった慎之介様という事になるが」

 指圧の局と慎之介のインサート。

猪塚「そうなると権力は一気に橋本一派に持って行かれてしまう」

頭領「まずいですな」

猪塚「実は殿にはもう一人御子がいらっしゃる」

頭領、聞き耳を立てる。

猪塚「当時嫉妬に狂った指圧の局様が侍女に命じて生まれたばかりの笑いの局様のお子を捨ててしまわれたのだ」

 子供を捨てる侍女のインサート


猪塚「捨てられたのは寺という事までは分かっている。生きておられれば今年25、既に候補は二人に絞られた。元寺小姓で素行不良で寺を追い出された男と財政難で丁稚に売られた男」

頭領「殿のお子が素行不良の方だったら何か嫌ですねえ」

猪塚「いやいや殿も若い頃はとんだヤンチャ坊主で、奉行所に捕まった事もおありだ。確認してお連れ申せ。特徴は… 」

 

〇頭領屋敷

頭領「… と言う訳で、お前たちに確認して来て欲しい」

 似顔絵二枚

頭領「若君の鼠径部にはこんな痣がある」

 紙には千葉県の形の痣

頭領「くの一ども。女の武器で鼠径部の痣を確認して来て欲しい」

お佑美「お頭、あたしら舞闘派ですよ!」

頭領「いや、くの一ったら女の武器使いましょうよー」

 お菜名、色男の方の似顔絵を掴み

お菜名「どんな方法でも確認すればよろしいんでしょう」

お佑美「何で色男の方とったんスか!」

お菜名「えーそんな事ないし偶然だし」

お佑美「じゃあそっちの方下さいよー。その方が励みになるし」

お菜々「いいじゃないどっちでも」

頭領「女の武器で男を惑わすのじゃ」

二人「うるっせえ」

 二人、頭領をボコボコにする

 

〇街道

 走る二人。旅姿くの一、江戸へ。

 その後を怪しい集団が尾けていく。

集団「尾行、尾行、尾行」

オープニング

 江戸市中をKis-My-Ft2っぽい人達が火消し姿でPick it upみたいな歌を歌って踊っている

 カメラは段々空へ上がって行き、タイトル

 今日からオイラは!

 

北斎風絵師の家

 睦みあった状態で静止している男女

 絵師、あっちからジロジロ眺めては筆を走らせ、そっちからジロジロ眺めては筆を走らせる。

絵師「はい、よし終わりー」

 男の方(健太郎)を押しのける。

健太郎「お願い、あと少し、つ、続きさせて… そんな生殺し酷いよ」

絵師「うるさい。お前にゃ勿体ない」

 銭を健太郎に放り投げる。

絵師「とっとと帰れバカやろ」

 健太郎それを拾って懐へ。

健太郎「毎度あり~」

絵師「まりかちゃ~ん続きはオジサンと」

まりか「いやだあ」

 二人、健太郎を無視してイチャイチャしだす

 

〇外 川っぷち

健太郎「あー女が抱きてえー!」

 後ろに夜鷹が立っている

夜鷹「あたいが抱いてやろうか、安くしてやるよ」

 健太郎銭と夜鷹を見比べる。

健太郎「だってお腹空いてるし」

夜鷹「色気より食い気かよ!デカい声出しやがって、あっち行きやがれぇ」

 それを見ているお菜々。

お菜々「マァ!いやんなるわね、あんなのが落とし胤だなんて」

 

〇街中 仲野屋前

 手代の大賀がのれんを下ろしている。

お佑美「絵より酷く無くねえか?誰だよブサイクとか言いやがったヤツ」

 あなたですの看板。

 突然チンピラ集団に囲まれる大賀。

大賀「え?え?」

 襲いかかる集団。

 助けに入るお佑美。

 

 今日からオイラは!中編に続く

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別にシナリオ教室に通わなくったっていいじゃないか

リカと二人のBF読んでいただきありがとうございます。

自己顕示欲の塊toyoda順子です…いや違いますので。せいぜいささやかな承認欲求ていど…本文よりレイアウトばかりいじってます。

アイキャッチ画像って何?アイコンとどう違うの?から始まって、背景色、大見出し小見出しの使い方も分からん。

本当にこの写真無料掲載していいのか、とか。歌詞はだれそれの歌詞の引用って載せればいいのか、とか。自分の本なのにAmazon全面載せならOKなのかとか。そもそもどこから私のブログに辿り着くのか。こんなの書いてる事すら誰も知らないだろうし。

ブログを始めるにあたって1回twitterを始めました。知らんうちに何となく手がすべりましたよ、あなた。でも、面白かったんです。いいよね面白いなら…って訳にもいかーん!書きあげた作品を本っぽくオシャレに仕上げたい、でもお金使いたくなーい!まあこんなんつぶやいてる時点でオシャレじゃないですけど。今オシャレって打ったらおしゃれ力士って出てきたーうれしー。

何を言うとる。

 

でもあんた、ネットには金使わそうと色んな罠が張り巡らされてるんでっせ。

シナリオの書き方は本とネットで学びました。別にシナリオライターになりたくて書いてるわけでもない。アイデアさえあれば何とかなります。

シナリオが小説と違うところは、撮影不可能な場所を舞台にしない。頻繁に場面転換しない、登場人物の心情は書かない。

未完成品なんですね。監督や俳優に解釈の余地を残すって事です。まあ、妄想なんで舞台は行った事のない海外でもいいんですけど…

人のシナリオも読みました。人によって書くルールが少しずつ違いますが急所さえ押さえておけば大丈夫。それよりとっとと書き始めますか。68歳。いつ死ぬか分かりません。真夏の大冒険(パクリ)の始まりです! 

次回はシナリオです。 タイトル 今日からオイラは!

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リカと二人のBF後編

 

〇伊東家 前

コンビニ帰りの源。外車が伊東家の中に入って行く。

中から華やかなパーティ衣装の伊東夫妻が出て来る。

源「わー受け付けない。親があんなだから息子がああなっちゃうんだよ」

香山家にも車が入って来て、パーティ衣装でありさが帰って来る。

源「… 」                                                       

ありさ「何」

〇同日 香山家 リカの部屋

旅行の準備をしているリカ。

勝手に香山家に上がり込んでいる健太郎。前より不良化が進んでいる。

健太郎「修学旅行かあ。俺も一緒に行きたい」

リカ「ストーカーか!」

キスしようとする健太郎。唇を指で押さえるリカ。

隠れて見ている三人の弟。

健太郎「何そのテクニック、お堅いのか軽いのか全然分かんない」

リカ「パパが帰って来たみたい」

大慌てで靴を持って窓から逃げ出す健太郎

源のところに走って、言いつけようとする流星。

流星「パパ、パパ!」

外を指さす流星。健太郎が庭を横切っていく。

キスしているありさと源。

流星、優馬、翔太「… 」

〇数日後 京都

リカ、清水寺で大志達数人のグループと写真を撮っている。

大志と土産物屋をのぞくリカ。

平等院鳳凰堂の庭内をグループで散策。

土産物屋で爆買いする大志。

哲学の小路を散策する二人。いつの間にかグループ内でそれぞれカップルが出来ている。

おずおずと手をつなごうとする大志。リカから手をつないでくる。

大志「お揃いのキーホルダー買おう、婚約キーホルダー」

リカ「まだ買うの(大うけ)」

大志の心の声「リカが本気で笑ってくれた!やっと近づけた」

〇香山家 リビング

三つ子がリビングでこの前の健太郎とリカのキス寸止めを真似して、ふざけている。玄関で激しいピンポン。

声「三つ子くん遊びましょう」

優馬「だれ?」

流星「(ドアスコープを覗き込んで)隣の不良みたい」

優馬「何の用だよ」

健太郎「キスのやり方を教えてやる」

翔太「何だって」

翔太が扉を開けると健太郎が翔太に激しくキスしてポイと捨て、ずんずん上がり込んで来る。ついてくる優馬と流星。唇を押さえてついてくる翔太。

翔太「おれの初キスがあ」

とっととリカの部屋に入ろうとする健太郎

優馬「待て待て待て」

健太郎「淋しい。もう我慢出来ん!三日もリカに会えないならせめてリカの匂いだけでも。枕くれ」

翔太「ダメだよう」

簡単に払いのける健太郎。ポケットからココアシガー(タバコ型ラムネ)をだす。

飛びつく三人の弟。ココアシガーでタバコを吸う真似をする三人。

その隙に部屋に入る健太郎。そのままベッドにダイブ。 

翔太、優馬、流星「しまったあ」

三人、健太郎にむしゃぶりつく。健太郎、エロ雑誌を放り投げる。エロ雑誌に飛びつく三人。

健太郎「お、テスト78点」

流星「見るなあ」

健太郎「志望校判定Ⅾ」

優馬「お前のせいだろう!」

引き出しからブラジャーを引きずり出す健太郎

健太郎「まあ、大きさじゃないよね」

翔太「こらこらこら」

健太郎に飛びつく三人。健太郎を後ろ手に捩じ上げる。

流星「確保!確保!優馬、警察」

健太郎「待って、待って、分け前やるから」

ブラジャーを撒く健太郎。飛びつく三人。

その隙に猫耳のようにブラジャーを頭に被り逃げていく健太郎

翔太「チクショウ冷静に考えたら元々これは俺らのもんじゃねえか」

優馬「いやいやいや、これは俺らのもんでもない」

那珂川家 リビング

ペナント、水晶玉、仏像の置物、京都タワーのミニチュア等を前に腕を組むひとみ。

鋼太郎は生八ッ橋を山ほど食べている。

ひとみ「修学旅行の土産… 昭和の小学生か!」

鋼太郎「げふっ、もう、一生いらん」

〇香山家 リビング

“弟さん達へ”の紙が破り捨ててある。

優馬「こんなんじゃねえんだよぉ、俺たちゃガキじゃねえわ」

翔太「フッ、おれなんかキスした事あるし」

流星「おまえの相手は健太郎だろう」

大志の土産のペナントを何度も踏みつける優馬、木刀をノコギリで切る翔太、置物を石で叩き壊す流星。

ペナントを前に戸惑う健太郎

健太郎「意外なセンス!」

リカ「クラスの子に貰ったの、みんなにあげなよって」

健太郎「オヤジか」

リカ「婚約者なの」

健太郎「今なんと?」

リカ「私、婚約してるの、これがお揃いのキーホルダー」

つかんで放り投げる健太郎

リカ「何するのよ」

健太郎「じゃあ俺は何?まさかセフ… 」

健太郎にキスするリカ。

三つ子「わーいキスだ」

健太郎「キ、キスなんかでごまかされないぞ」

リカ「元々、大志の方が先なの、健太郎が強引だから」

健太郎「ぇぇー 」

優馬「ようようよう健太郎、キスの仕方教えてくれよ」

健太郎「大好きだよリカ」

リカ「私も好きだよ」

健太郎「何か好きが軽い… 」

いつの間にか帰っていた源。

ショックでカバンを取り落とす。

源「この泥棒!うちの娘に何をするー」

翔太「健太郎、何盗んだの。また下着」

優馬「唇だよ唇泥棒、ひひ。いやだ健太郎あたしの体が目当てなの」

体をくねらせる。

翔太「おれの唇も盗んだぞ」

流星「俺知ってる。アメリカ映画で見た。オヤジがライフルぶっ放すんだ」

健太郎「やめろい」

源「出てけー!娘を弄びやがって」

健太郎「ち違う、弄ばれたのはこっちで」

源「娘にはちゃんと婚約者がいるんだ!このチンピラ、貴様の入る余地などない」

健太郎「そうなんだってね(泣く)」

リカ「健太郎は素敵だよ、でも将来絶対女たらしになる」

健太郎「未来予測型で振られた~ 」

ありさが帰って来る。

ありさ「ただいまー、あー疲れた。あら健太郎来てたの」

健太郎「お帰り、ありささん」

源「おまえ、馴れ馴れしいぞ」

ありさ「相変わらず格好いいわねえ、この不良。パパ肩もんで」

源「ハーイただいま」

いそいそとありさの肩を揉む。

健太郎ありささん、リカの婚約者ってもしかして大志?」

ありさ「そうよ、那珂川流宗家12代目」

健太郎「その婚約何とかなりませんか、僕じゃあダメですか」

源「うん、君だけは絶対にダメ」

ありさ「大志くんに落ち度もないし、ちょっと変だけど」

健太郎「うわわわん」

つっぷす。

源「まさかのぎゃん泣き!」

健太郎、起き上がって、

健太郎「よし、死のう」

源「ちょっと待て」

健太郎「死ぬ前に国会議事堂爆破してこよう」

源「待ていー」

飛び出す健太郎

取り押さえようとする源。

源「取り押さえられない」

駆け出す健太郎

源「追いつけない」

〇街中 夜 酒の自販機前

佇む健太郎

見つけて駆け寄る源。

健太郎「源さん免許証貸して。酒買うから」

源「何言ってんだ、ダメだ」

健太郎「未成年はヤケ酒も飲めないのかよ」

コーヒーを渡す源。

源「リカはまだ結婚なんて何も考えてない、大志くんの事もただのボーイフレンドだ」

健太郎「源さんはどうやってありささんを捕まえたのさ、あんないい女」

源「ひ・み・つ」

健太郎「なんだよ教えろよケチ」

源「馴れ馴れしいな」

〇数週間後 街中

たむろする健太郎たち不良グループ。さらに不良化が進んでいる。

コンビニ帰りに見かけてビックリする源。

源「悪くなってる」

タバコを吸いながら近づいて来る健太郎

源「タバコはやめろー」

健太郎「あ、そうか。禁煙だった」

もみ消す健太郎

源「禁煙もなにも高校生がタバコ吸っちゃダメー」

健太郎「リカ何してる?」

源「勉強しているに決まっているだろう!」

健太郎「リカに逢いたい… 届かない女だけど」

源「東京ラブストーリーか!もう諦めろ」

諦めて仲間たちの元に戻る健太郎

源「い、意外と純情だな」

那珂川家 道場

腕を組む鋼太郎。

並んで花を活ける大志と徳人(大志の弟12歳)

見守る那珂川流幹部。

鋼太郎「やめい」

二つの並んだ生け花。

   華やかな大志の花。

   凛としたシンプルな徳人の花。

相談しあう幹部。考え込む鋼太郎。

不安気に見守るひとみ。

〇数日後 香山家リビング

ひとみ「12世宗家は弟の徳人が継承する事になりました。申し訳ございません。婚約の話も無かったことに」

土下座するひとみ。

ありさ「いやいやそんな」

ひとみ「よろしければ弟の徳人と婚約を」

ありさ「それはさすがに」

リカ「あの、大志は?」

ひとみ「何かブツブツつぶやきながら飛び出していきました。大体あの子はいつも何かブツブツ言ってますけどね。変ですからね」

〇橋の上

大志「火星に移住したい。したら二度と戻ってこない… 」

物騒な出で立ちでやって来る健太郎達不良グループ。

大志「その前に国会議事堂爆破してくるか」

不良グループとすれ違う大志。振り返り、

大志「今どきあんなのいるんだ、ププ」

大志「何か健太郎いたような、まさかね」

〇香山家 リビング

パトカーのサイレンが騒々しい。

不安気な顔のリカ。

スマホを見ている源。

源「近くの廃工場で不良グループどうしの乱闘だって」

リカ「まさか大志じゃなくて健太郎のほう?」

〇同日 廃工場


大勢の野次馬。

並ぶパトカー。

怪我人が十数人倒れている中、健太郎だけが血だらけで呆然と突っ立っている。

警官が銃を構えて健太郎を囲む。おずおずと両手を上げる健太郎

駆けつけるリカと大志。あとから源とありさもやって来る。

警官たちに取り押さえられてしまう健太郎

源「ちょっと待て、相手は高校生だぞ。こんな、こんな強盗犯じゃないのに… 」

ありさ「馬鹿みたいに突っ立ってるからでしょう!嘘でも倒れてなさいよー、この要領の悪いお坊ちゃんが」

連行されながら照れ笑いする健太郎

源「ママ… ママが黒幕みたいだよ」

〇翌日 警察署前

両親に付き添われて出てくる健太郎。包帯だらけ。何故か源とリカもいる。

健太郎「申し訳ありませんでした」

深々と頭を下げる健太郎

源「謝罪会見!」

健太郎を張り飛ばす工。

工「この、なんちゃって不良が!お前が釈放されたのはなあ、俺の力じゃない、お前が大したことないからだ!」

うなだれる健太郎

工「やるんなら大怪我させろや!お前が一番重傷ってどういうことだ」

源「いやお父さん」

健太郎「いや、みんな、殴られたく無いからって大袈裟に倒れやがって… 」

工「だったらお前も倒れんかい」

健太郎「負けたく無かったんだよね」

工「バカヤロー」

再び健太郎を張り倒す工。

土下座する健太郎

健太郎「すみませんでした」

工「俺の思い出の特攻服勝手に持ち出しやがって」

源「あ、名門なんだ… 」

健太郎「洗濯して返します」

工「洗濯代だって、どうせ俺の金だ、この甘ったれ」

健太郎「川で洗濯してきます」

工「その服だって俺の金だ、脱げ、全部脱げ」

健太郎「はい」

脱ぎだす。

源「いやもうそのくらいで」

健太郎を抱きかかえる美香。リカを見上げる健太郎。寂しげな顔。

〇一週間後 香山家前

出て来る源の前に健太郎。新しい制服。

健太郎「何か心配してくれてありがとう」

源「いやリカのことはすまなかったな」

健太郎「リカに振られて自棄になったわけじゃないよ」

源、健太郎の新しい制服をチラチラ気にして見る。

健太郎「ああ学校、退学になっちゃって、今日から転校」

源「何であんな事に?」

健太郎「俺っちの “ヤンキー映画を見る友の会”のメンバーがガラの悪い街の不良グループに絡まれてさ」

源「そ、そんな集いだったんだあれ。そりゃ、あんな格好してたら絡まれるわ」

    (回想)健太郎達の乱闘シーン

健太郎MO「お坊ちゃんヤンキーなんかすぐ退治だって言われて、じゃあやってやりましょうって事になって、対決したんだけど、向こうも弱いやつのカツアゲしかしたことないから全然弱ぇの。俺ムチャクチャ勝った。そしたら後ろから棒でぶん殴られてボコボコに… 。仲間はビビって簡単にやられたふりするし、俺は負けたくないからやられても何回も立ち上がって結果血だらけになっちゃって。気がついたら俺だけ突っ立てて、逮捕された。人呼んで血まみれのお彼岸、主に俺が」

   回想戻り。

源「試合に勝って勝負に負けたってわけか」

健太郎「ま、男の子なら夢見るいい思い出ですよ。俺強かったよね」

源「見てない」

健太郎「見てろよじじい」

源「誰がじじいだ。僕だってそりゃあこがれるよ。でも代償が大きすぎるよ」

健太郎「オヤジの力でよその高校にねじ込んでもらった。少年院にいく事も無かった。俺は結局お坊ちゃんだった。オヤジの金で買った制服着てオヤジの金で入学金払った高校に通う。もうリカには会わない、会わす顔もない」

源「… 」

健太郎「リカ… 」

源「どっちだばかやろ」

自転車をまたぐ健太郎

その後ろを走って追いかけて行く三人の弟。

優馬健太郎、退学になったって?ワイルド~」

流星「少年院行かねえの?坊主にされるんだぞ」

健太郎「うるせえ」

翔太「お、何か悪っぽい」

そのまま振り返らず出掛けて行く健太郎

優馬「リカに嫌われても俺たちゃ友達だぞー」

 

源N「結局、リカはどちらとも付き合いませんでした」

自室で勉強するリカ。そばに置いてある志望校判定はBランク。

生け花指導している大志の弟徳人。そばで何故か嬉々として下働きをする大志。

転校先で挨拶する健太郎。クラスメイトのほとんどがガチ不良。青ざめる健太郎

図書館で地味なメガネ男子と勉強しているリカ。

笑いあいながらお好み焼きを一緒に食べる。

源N「ん、だれだこいつ」

 

〇一年半後

源N「リカは某有名医大に合格しました」

また別の男と合格を喜び合うリカ。

源N「だれだこいつ!」

源N「大志くんは新しい流派を立ち上げ、頑張っています。」

おばさま達に囲まれて生け花指導している大志。にやけている。

源N「健太郎は本物の不良にならずに」

不良の格好で乱闘する健太郎

源N「不良の役ばかりする役者になりました」

 

〇五年後

研修医となって机につっぷすリカ。しかし、薬指には結婚指輪が。

机の上に結婚式の写真。また違う男。

 

グレて道端でウンコ座りしている15歳になった三つ子。

三つ子「あ?(下から睨みつける)」

半グレになっている健太郎。カットが掛かり、撮影だとわかる。

何かの賞を受け取っている大志。おばさま達に取り囲まれて祝福をされる。

マネージャーと思しき人物が金庫から大金をバッグに詰め込んで逃げ去る。

  

リカの新居。寝室には沢山の新婚旅行写真。

ベッドに裸の健太郎とリカ。抱き合って倒れこむ。

窓の外でカメラマンが写真を撮ろうと四苦八苦している。

        歌

♪僕は君の一番じゃない

それでもいい

抱きしめて

愛して

その瞬間だけ君はぼくのもの

たとえ他の男の事を考えてたとしても♪

 

リカちゃん人形と二人のBF(大志と健太郎)人形達のインサート。

          END

 

シナリオは200×200一枚で1分だそうです。これ、原稿用紙にして50枚くらい?いやいやキャンプシーンや修学旅行、乱闘シーンに時間がかかるから正味70分くらいでしょうか?単発ドラマとしては少し短いでしょうか。無理でしょうが頭の中ではリカちゃん人形とコラボしてます。3体25,000円位で。洋服、和服、スニーカー、テント、バイクなどのオプション等を買い込む方式で。勢いであっという間に人形に10万位貢ぎそうです。何が正解かは分かりませんが、人生初シナリオ終了です。

 

リカと2人のBF  後編 終わり

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リカと2人のBF 前編

突然ですが伊藤健太郎くんのファンになってしまいました。

私は健太郎くんにお金を使った事がありません。テレビに映った作品を録画する程度、そりゃあアシガールや今日俺くらいは知ってました。五月人形に似た容姿も、一昨年の怒涛の様な番宣活動で垣間見た彼の陽気で大胆なキャラクター(ヤンチャともいいますね)も結構気に入ってました。

今、彼の新作を地上波で見る事は出来ません(7月22日現在)このやりきれなさ、喪失感、何か悲しい。この胸の痛みは何なんでしょう。

伊藤が足りない。

こんな私にも出来ることが。それは彼が出演するテイの妄想シナリオを書くこと。消費に貢献しない、しょうもない趣味ですが。書かずにはいられない。健太郎、あなたは私にインスピレーションを与えてくれる。プロでも大家でもないのに言っちゃったよ

私の見込んだ俳優は必ず出世する、松田優作とか真田広之とか… 見込んでない俳優も出世してますが…

せっかくシナリオ三作ほど書いたんで誰かに読んでもらいたい。しかし、著作権のところを読んで壁にぶつかりました。実在する役者の名前使っちゃダメじゃん。役名じゃ妄想出来ん。私以外は… 

今“私以外”って打ったら私以外私じゃないのって出てきた、受けるwww 

何を言うとる。

取りあえず第一作目、実名出さずに頑張ってみた。今日から私も健太郎一味です。

シナリオ書くのは初めてで、色々間違っているかもしれません。お誘い断らない女リカとリカに翻弄される二人のBF(実際に放映されるわけではないですよ)隣のケンちゃんか憧れの生徒会長か、という少女漫画の王道も踏襲しています。

リカと  

二人の

                  

                   作/toyoda順子

 

〇登場人物

香山 リカ 私立桜花学園2年生 医学部を目指す女子高生

香山 源  リカの父、IT企業社員

香山 アリサ リカの母、美容整形外科医

香山 翔太・流星・優馬  リカの三つ子の弟 小学5年生

 

那珂川 大志 私立桜花学園2年生、リカの幼なじみ、婚約者、花道那珂川流12世宗家を継ぐ予定

那珂川鋼太郎 大志の父、那珂川流11世宗家

那珂川ひとみ 大志の母

 

伊東 健太郎 高校2年生、香山家の隣人、高校生モデル

伊東  工  健太郎の父、外車ディーラー

伊東 美香  健太郎の母、通販系化粧品会社社長

 

〇香山家外観

香山源N「はじめまして香山源と申します。IT企業社員です」

リカが勉強している。

源N「娘のリカ、医学部をめざす高2。わが娘ながら頭が良く美人です」

ありさがリビングでワインを飲んでいる

源N「妻のありさ、美容整形外科医で医院を経営しています。何、釣り合わないんじゃないかって?はい、頑張りました」

翔太、流星、優馬(小5)が暴れている。

源N「三つ子の息子たち、小5、ヤンチャ盛りです」

〇伊東家外観 洋風の大邸宅

引越しトラックが3台屋敷内に入っていく。

源N「お隣は住んでいたお金持ちの老人が亡くなって空き家だったんですが最近買い手がつきました」

外車が屋敷内に入って行き、中から派手な中年夫婦と背の高い息子が出てくる。

伊東 工「今度引っ越してきた伊東です。妻と息子です」

源の心の声「ん-何かチャラい」

息子、のぞきこむリカを見つけて

健太郎「ハーイ美人さん」

源の心の声「息子はもっとチャラい、うちの娘に手を出すな!」

歌 山本リンダ

「こまっちゃうナ」

香山リカバージョン

♪こまっちゃうナ デイトに誘われて

どうしよう まだまだ早いかしら♪

作詞作曲:遠藤実「こまっちゃうナ」からの引用

 

 

タイトル   リカと二人のBF

〇香山家前 朝

リカが制服で出て来ると健太郎が単車で待っている。(健太郎は別の高校。ちょっと不良っぽい着こなし)

健太郎「俺健太郎。まだ名前聞いてなかった」

リカ「リカだけど」

健太郎「送ってやろうか」

リカ「いい、何カッコつけてんのよ。それ50ccじゃないの」

健太郎「その制服、桜花学園だろう。頭いいんだね。医者になるの」

リカ「受からなけりゃなれないよ」

健太郎「医者になったら診察してちょうだい。脱ぐ覚悟は出来てるからアタシ」

リカ「うちのクリニック、美容整形だから。性格は治せないの」

歩き出すリカ。その背中に

健太郎「リカって呼んでいい?俺は健太郎でいいよ」

リカ「(小声で)馴れ馴れしいんだよ」

微笑むリカ。

2階のベランダから二人を見ている源。

源N「うちの娘は軽い女ではありません、それにしても狼が隣に住んでいるとは」

バイクを引きながらリカの後を尾ける健太郎

桜花学園 塀

健太郎、よじ登り中をのぞきこむ。

リカが少年(那珂川大志後ろ姿)と並んで歩いている。友人と挨拶を交わす。

健太郎「誰だあいつ俺の女に」

教師「君こそ誰だね」

健太郎「キャー」

逃げ出す健太郎

〇伊東家前 夜

タバコをふかしている健太郎。帰ってきた源に普通に挨拶する。それを横目で見ながら家に入る源。何か納得いかない様子。

〇香山家 リビング

源の声「婚約?リカはまだ16だよ!早すぎるよ」

ありさ「お相手は那珂川流の跡継ぎ、大志くんよ。将来宗家になるお坊ちゃま中のお坊ちゃまよ。リカが医者になるのも了承してくださってるし。育ちはいいしハンサムだし」

源「育ちがいいハンサムってだけなら隣の不良だって」

ありさ「あら、あなた健太郎好きなの」

源「大っ嫌い!それよりママいつから健太郎って名前呼びに」

ありさ「いいじゃないあんなハイスペック彼氏、二度と持てないわよ」

源「ママは何ものでもない僕と結婚してくれたじゃないか。後悔してるの?」

ありさ「私はいいのよ私は自由」

源「リカだって自由なのに… 」

那珂川家外観(和風豪邸)

那珂川ひとみ(51)が夫の鋼太郎(54)にリカの写真を見せている。

ひとみ「リカさんは才色兼備、香山家は代々お医者様の家柄なんです」

鋼太郎「美人じゃないか、それにこれからの女性は仕事を持たないとな」

花を活けている大志に

鋼太郎「な」

大志、薄笑い。

鋼太郎「気持ち悪いんだよお前は、顔はいいのに」

✕で消されている壁のカレンダー、数日後に赤い丸。

〇街中 予備校

〇隣のアウトドアショップ店内

キャンパー用の服を見ているリカ、値段を見て元に返す。

後ろ姿の客が振り返る。客は健太郎

健太郎「よう、それ買うの」

リカ「ううん。キャンプって何か楽しそうだと思って」

健太郎「勉強ばっかりしてんだろ、医学部受けるの」

リカ「うん。命に関係ない医者になるための」

健太郎「そんなことないよ、うちの母さんなんて美は命がけだって言ってるし」

思わず健太郎を見るリカ。

リカ「健太郎はどこ受けるの」

健太郎「俺は高卒予定」

リカ「モデルになるの」

健太郎「な何の話だよ」

リカ「高校生モデルkentarou、この辺に住んでるってクラスメイトが騒いでた」

健太郎「何それ俺じゃねえし、そんなチャラチャラしてねえし」

リカ、健太郎の載っている雑誌のページを開いて、

リカ「ほら」

顔を背ける健太郎。リカ、さらに近づけ、

リカ「ほら」

健太郎「すみませんでした。俺です、俺がやりました」

リカ「どうりであか抜けてると思ったんだよね」

健太郎「え、俺カッコイイ?」

リカ「言ってないわよ、そんなこと。いい服着せて貰っていいね」

健太郎「いや、俺は下着モデル、しかも白ブリ専門」

リカ「噓をつくなあ、セクハラか!」

健太郎「ねえ、単車の免許持ってる?」

リカ「持ってるわけないでしょ、うちの高校バイク禁止なんだから」

健太郎、リカの腕を取り、

健太郎「自転車で行こう。海を見に」

リカ「今から予備校の授業が… 」

〇海沿いの道

自転車で海沿いを走るリカと健太郎

手をつないで海岸で夕日を見る二人。見つめあいキスを交わす。

〇伊東家前 

たむろする数人の不良。健太郎も混じっている。全員タバコを吸っている。

買物帰りの源、健太郎を木陰へ引きずって行き、

源「おい!こんな事してるとろくな事にならないぞ。タバコやめろ」

健太郎「あ、すいやせん」

すぐタバコを消す。

健太郎「おーいタバコ消せ」

全員「ハーイ」

源「え?」

健太郎「解散!」

全員帰って行く。

源「軽い… マイルドヤンキー?」

那珂川家居間

スマホを見て驚愕する鋼太郎。

鋼太郎「母さん大変だ、大志が変な女に入れあげているぞ」

スマホの画面にCARD会社より“帯 60万円”の請求。

〇香山家前  夕方

ポストに大きな包みがねじ込んである。

学校から帰ってくるリカ。健太郎がいる。

健太郎「よう。無敵の17歳」

そっぽを向きながら紙袋を渡す。

健太郎「ママにおこずかい貰った訳じゃないぞ。自分で働いて買ったんだからな」

戸惑いながら受け取るリカ。

リカ「白ブリのモデルして… 」

健太郎「そう白ブリの… いや違うけどね」

〇香山家 居間 夜 

帯を囲んでいる源、ありさ、リカ。帯にはバースデーカードが添えてある。

“happy birthdayリカ  大志”

ありさ「ついに男に着るもの貢がせる女になったか」

源「帯はまずいよ帯は」

ありさ「そう?貰っちゃえば」

帯を自分のお腹にあてているありさ。リカの紙袋を見つけて、

ありさ「そっちも見せなさいよ」

袋の中はキャンプウエア。

ありさ「カードもリボンもないのね。ふーん悪くないじゃない」

ありさ、服を自分にあてている。

源「ち、近ごろの子は女の子に着るもの贈るんだ」

ありさ「あなた、私に初めてプレゼントしてくれたの図書カードだったわよねぇ」

源「うん… 」

那珂川家居間

鋼太郎のスマホから源の声

源の声『帯みたいな高価なもの困ります。娘はまだ17なんで』

鋼太郎「おーい、母さん、大志が帯を贈った相手が分かったよ」

ひとみ「良かったわあ、相手がリカさんで」

鋼太郎「良くないよ。60万円だよ」

ひとみ「そうよね60万円じゃ失礼よね、百万円ぐらい出さないと」

鋼太郎「違うだろ、帯のセンスだろ」

ひとみ「それも違うんじゃ」

〇香山家居間 翌日

大志からの手土産、「弟さん達へ」のメッセージが破り捨ててある。

将棋盤をノコギリで切る翔太、駒を投げ合う優馬と流星。

大志「この度はご迷惑をおかけして申し訳ございませんでした。父が謝罪して来いと」

土下座の準備をする大志。

源「そんなに!」

大志「お許しください」

綺麗な土下座。

源「もういいから二度としないでね」

大志「深いご慈悲、ありがとうございます」

源「重―い。どうして極端な奴ばかり… 」

〇香山家前

香山家から出てくる大志。

それを見ていた健太郎

健太郎「大志?」

大志「健太郎?大きくなったなあ、ボーイスカウト以来だな」

健太郎「いや、お前もだろう」

大志「風の噂でアメリカに渡って芸能人になったって聞いたけど」

健太郎「色々違いますう」

大志「女の子にモテモテだろう」

健太郎「偏見だよ。そんなにもてたら苦労しねえわ」

大志「相談なんだけど、いま一歩近づけないガールフレンドと距離を縮めるにはどうしたらいい?」

健太郎「俺に聞く?」

大志「肉食系だろ」

健太郎「偏見。まあいいや。キャンプじゃないかな」

大志「キャンプね」

健太郎「俺も彼女と行くつもり」

大志「彼女いるんだね」

健太郎「うん、大好き」

〇香山家外 数日後 朝

玄関から健太郎に貰ったウエアーで出てくるリカ。中くらいのリュックサックを背負っている。外で待っている健太郎。背中にはリカの倍くらいのリュックサック。二人で楽しそうにバスに乗り込む。

源N「たまには息抜きも必要です。でも、この胸にこみ上げる不安は何でしょう」

〇キャンプ場

昼、リカのためにかいがいしく料理を作る健太郎

夜、星空を見上げる二人、二度目のキスを交わす。

さらに深夜、火を消しテントで抱き合う二人。

リカの心の声『健太郎、緊張してる。胸の鼓動が聞こえる』

星空。

 

桜花学園 生徒会室

大志「この前はごめんね。お詫びと言っちゃあ何だけど今週末キャンプ、行かない?」

リカ「うん、キャンプ好き。お肉食べたい」

大志「まかせといて、リカは手ぶらでいいからね」

リカ「手ぶら?」

〇香山家前 週末

運転手つきの車で迎えに来た大志。

行った先はコックつきの豪華なグランピング場。

コック「A5ランクです」

付きっきりで肉や野菜を焼くコック。

大志「どう?楽しい?」

ヘラヘラ笑う大志。

愛想笑いをするリカ。

大志「火をつけるの得意なんだ」

焚き火用の綿のジャケットを着て薪に着火剤を撒きチャッカマンで火をつける大志。

大志「リカは危ないからね、あまり近寄っちゃダメだよ」

リカ「豪華だけど、豪華だけど何か違う… 」

大志「部屋も別々にしといたから。僕たちまだ子供だもんね」

ヘラヘラ笑う大志。

愛想笑いをするリカ。

消される焚火。

那珂川家 大志の部屋

大志「なぜだあ、背伸びしすぎたのがダメなのか」

                         後編に続く

 

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