シナリオ始めました

初めてシナリオ書きました。誰かに読んで貰いたいので、ブログで公開します

今日からオイラは!中編

 蕎麦屋のイメージは佐藤二朗さんです。アドリブ入れそうですね。

〇夜鳴き蕎麦屋

 蕎麦をすする健太郎

蕎麦屋「兄ちゃん久しぶりだねえ、どうしてたの?」

健太郎「悪さして捕まっちゃって… 」

蕎麦屋「あらら」

健太郎「捕まってボコボコに殴られて寄場に送られて… 」

蕎麦屋「ねえ、それ実話?実話?オジサン泣いちゃうんだけど」

健太郎「おまけに借金7憶9千万」

蕎麦屋「何それ地方都市の1年分の予算?」

健太郎「笑っちゃうよね」

蕎麦屋「わはははは」

健太郎「笑うなよ!」

蕎麦屋「ところで知ってる?口裂け女… 」

健太郎「何怖い」

蕎麦屋「ちょっといい風情の女が口元隠して歩いてんのよ」

 健太郎の怯えた顔

蕎麦屋「女が、あたし綺麗?って聞くわけ」

 健太郎の怯えた顔

蕎麦屋「こっちはマァ、ウンウンって言うわな」

 健太郎の怯えた顔。

蕎麦屋「ところで御奉行所で、どんなお取り調べを?石抱かされたり、吊るされたりすんの?」

 

インサート 

 何故か蕎麦屋が石を抱かされたり、吊るされたりしている。恍惚の表情。

 

IN戻り

健太郎「そんなおっかない事はされないよ… 石切り場へ船で連れてかれて毎日毎日石運んだり、石切り出したり… 毎日毎日石抱いたり吊るしたり」

蕎麦屋「結局、石抱かされたり吊るされたりしてるのね」

健太郎「いや、抱かされたり吊るされたりしてるのは石のほうで」

 

インサート

 石切り場で働く罪人たち。

 突然苦しみだし、バタバタ倒れだす。

健太郎MO「俺以外流行り病にやられちゃって、穴掘って埋めてたの、したら最初に倒れたやつが穴から這い上がって来ちゃって… 」

 せっせと死体を埋める健太郎。穴から這いだす男。どす黒いゾンビ顔。

 

蕎麦屋「ひいいいー」

健太郎「まだ死んでないぞバカやろって、そしたら次々と穴から這い上がって来ちゃって、まだ死んでないぞバカまだ死んでないぞバカやろって」

蕎麦屋「あんたがそそそっかしいだけの話だよね、怖がって損した」

健太郎「ちょっと、そっちの話の続きは?」

蕎麦屋「続きはまた明日蕎麦食べに来てちょうだいよー」

健太郎「お願い、気になる所で止めないで」

 

 聞き耳を立ててるお菜々。

お菜々「クソ、いいところで!」

健太郎「ああ怖かった。何だよあの蕎麦屋

 


 突如現れるチンピラ集団。健太郎に襲いかかる。

 器用にかわす健太郎、しかし喉元に刃が。

 お菜々が割って入る。そこへ遊び人風の男も加勢に入り、チンピラ集団は逃げて行く。

 

健太郎「ありがとうございます。姐さん達強いねえ、お名前は?」

男「オイラは遊び人の賢さん、姐さん名前は?」

お菜名「あたしはお菜名」

賢さん「おいそこの馬鹿、名前は」

健太郎「オイラ健太郎、馬鹿じゃないけど」

賢さん「物騒だから家まで送ってやるよ」

 

〇貧乏長屋の奥

 長屋の住民(おばさん)が顔を出す

お蓉「健ちゃん、残り物だけど、おかず食べるかい」

 健太郎嬉しそうに受け取る

 部屋には掻い巻きと風呂敷きに包まれた着物があるだけ

 

賢さん「荷物これだけか?」

健太郎「そうだよ。仲間と一緒に住んでんだけど。お城の工事に行ったきり帰ってこねえ」

賢さん「お江戸はすぐ人が消えちゃうねえ、お前も気をつけな。じゃオイラはこれで」

健太郎「アニキ、また逢える?」

賢さん「お前が必要とすれば、な」

健太郎「どこに住んでんの?怖いからここにいてよ」

お菜名「じゃあね」

健太郎「姐さん、怖いから一緒に寝てよ、ほら搔巻の中に一緒に」

賢さん「調子に乗るなー」

 二人引き上げるがお菜名は外で見張り

 

〇中野屋外

 チンピラ集団に襲われて着物が脱げた状態で伸びている大賀。

 横にとばっちりを食って同じく着物が脱げた状態の丁稚。

 二人とも鼠径部には何もない。

 見た途端に引き上げるチンピラ集団。

 同じくとっとと引き上げるお佑美。

 

〇貧乏長屋の奥 健太郎の家

 明け方そっと忍び込むお菜名。健太郎夜着をはだけて鼠径部を確認しようとするが寝相が悪すぎて苦戦する。

 目を覚ました健太郎。お菜名と向かいあう。

 

健太郎「何何何」

お菜名「気にしないで」

健太郎「言ってくれればオイラいつでも受け入れるのに」

お菜名「違う違う勘違いしないで、ただちょっと鼠径部を確認したかっただけなの」

健太郎「いいのよいいのよ、そんなに照れないでも」

(回想)お館「菜名よ、女の武器を使え」

お菜名「うるっせえ」

 お菜名頭の中の頭領にパンチ

お菜名「お願い、何も言わずに鼠径部見せて」

健太郎「恥ずかしいけどいいよー。じゃまずは菜名ちゃんから」

 菜名の着物を脱がそうとする。

お菜名「こらあ、どさくさに紛れて!しのごの言わず鼠径部見せろい」

 お菜名、健太郎を押し返す。

 

健太郎「朝っぱらからそんな事されたらオイラ… 」

 健太郎、お菜名を押し倒す

 視線を感じて二人出入り口を見る。

 北斎風絵師が二人をスケッチしている。

お菜名「キャー」

 

北斎風絵師「構わんよ、続けて」

 お菜名逃げ出す

絵師「昨日の続き描きたいから来てくれ」

健太郎「ほいきたガッテン」

 お蓉が顔を出す。

お容「健ちゃん、知ってる?口裂け女の噂… 」

健太郎「え… 」

 凍りつく健太郎

お蓉「ああそうそう健ちゃんオニギリ食べるかい?」

健太郎「うん!」

絵師「この女たらし!」

 健太郎のいない部屋 。家捜しをするお菜名

賢さん「ただの物取りじゃ無さそうだが」

 対峙する二人

賢さん「おっと、こっちは別に敵って訳じゃねえ、怖い顔しなさんな」

お菜名「… 」

賢さん「健太郎の鼠径部に何か特徴でもあんのか」

賢さん「本人に聞いてみたらいいじゃねえか」

 

                          後編につづく