シナリオ始めました

初めてシナリオ書きました。誰かに読んで貰いたいので、ブログで公開します

リカと二人のBF後編

 

〇伊東家 前

コンビニ帰りの源。外車が伊東家の中に入って行く。

中から華やかなパーティ衣装の伊東夫妻が出て来る。

源「わー受け付けない。親があんなだから息子がああなっちゃうんだよ」

香山家にも車が入って来て、パーティ衣装でありさが帰って来る。

源「… 」                                                       

ありさ「何」

〇同日 香山家 リカの部屋

旅行の準備をしているリカ。

勝手に香山家に上がり込んでいる健太郎。前より不良化が進んでいる。

健太郎「修学旅行かあ。俺も一緒に行きたい」

リカ「ストーカーか!」

キスしようとする健太郎。唇を指で押さえるリカ。

隠れて見ている三人の弟。

健太郎「何そのテクニック、お堅いのか軽いのか全然分かんない」

リカ「パパが帰って来たみたい」

大慌てで靴を持って窓から逃げ出す健太郎

源のところに走って、言いつけようとする流星。

流星「パパ、パパ!」

外を指さす流星。健太郎が庭を横切っていく。

キスしているありさと源。

流星、優馬、翔太「… 」

〇数日後 京都

リカ、清水寺で大志達数人のグループと写真を撮っている。

大志と土産物屋をのぞくリカ。

平等院鳳凰堂の庭内をグループで散策。

土産物屋で爆買いする大志。

哲学の小路を散策する二人。いつの間にかグループ内でそれぞれカップルが出来ている。

おずおずと手をつなごうとする大志。リカから手をつないでくる。

大志「お揃いのキーホルダー買おう、婚約キーホルダー」

リカ「まだ買うの(大うけ)」

大志の心の声「リカが本気で笑ってくれた!やっと近づけた」

〇香山家 リビング

三つ子がリビングでこの前の健太郎とリカのキス寸止めを真似して、ふざけている。玄関で激しいピンポン。

声「三つ子くん遊びましょう」

優馬「だれ?」

流星「(ドアスコープを覗き込んで)隣の不良みたい」

優馬「何の用だよ」

健太郎「キスのやり方を教えてやる」

翔太「何だって」

翔太が扉を開けると健太郎が翔太に激しくキスしてポイと捨て、ずんずん上がり込んで来る。ついてくる優馬と流星。唇を押さえてついてくる翔太。

翔太「おれの初キスがあ」

とっととリカの部屋に入ろうとする健太郎

優馬「待て待て待て」

健太郎「淋しい。もう我慢出来ん!三日もリカに会えないならせめてリカの匂いだけでも。枕くれ」

翔太「ダメだよう」

簡単に払いのける健太郎。ポケットからココアシガー(タバコ型ラムネ)をだす。

飛びつく三人の弟。ココアシガーでタバコを吸う真似をする三人。

その隙に部屋に入る健太郎。そのままベッドにダイブ。 

翔太、優馬、流星「しまったあ」

三人、健太郎にむしゃぶりつく。健太郎、エロ雑誌を放り投げる。エロ雑誌に飛びつく三人。

健太郎「お、テスト78点」

流星「見るなあ」

健太郎「志望校判定Ⅾ」

優馬「お前のせいだろう!」

引き出しからブラジャーを引きずり出す健太郎

健太郎「まあ、大きさじゃないよね」

翔太「こらこらこら」

健太郎に飛びつく三人。健太郎を後ろ手に捩じ上げる。

流星「確保!確保!優馬、警察」

健太郎「待って、待って、分け前やるから」

ブラジャーを撒く健太郎。飛びつく三人。

その隙に猫耳のようにブラジャーを頭に被り逃げていく健太郎

翔太「チクショウ冷静に考えたら元々これは俺らのもんじゃねえか」

優馬「いやいやいや、これは俺らのもんでもない」

那珂川家 リビング

ペナント、水晶玉、仏像の置物、京都タワーのミニチュア等を前に腕を組むひとみ。

鋼太郎は生八ッ橋を山ほど食べている。

ひとみ「修学旅行の土産… 昭和の小学生か!」

鋼太郎「げふっ、もう、一生いらん」

〇香山家 リビング

“弟さん達へ”の紙が破り捨ててある。

優馬「こんなんじゃねえんだよぉ、俺たちゃガキじゃねえわ」

翔太「フッ、おれなんかキスした事あるし」

流星「おまえの相手は健太郎だろう」

大志の土産のペナントを何度も踏みつける優馬、木刀をノコギリで切る翔太、置物を石で叩き壊す流星。

ペナントを前に戸惑う健太郎

健太郎「意外なセンス!」

リカ「クラスの子に貰ったの、みんなにあげなよって」

健太郎「オヤジか」

リカ「婚約者なの」

健太郎「今なんと?」

リカ「私、婚約してるの、これがお揃いのキーホルダー」

つかんで放り投げる健太郎

リカ「何するのよ」

健太郎「じゃあ俺は何?まさかセフ… 」

健太郎にキスするリカ。

三つ子「わーいキスだ」

健太郎「キ、キスなんかでごまかされないぞ」

リカ「元々、大志の方が先なの、健太郎が強引だから」

健太郎「ぇぇー 」

優馬「ようようよう健太郎、キスの仕方教えてくれよ」

健太郎「大好きだよリカ」

リカ「私も好きだよ」

健太郎「何か好きが軽い… 」

いつの間にか帰っていた源。

ショックでカバンを取り落とす。

源「この泥棒!うちの娘に何をするー」

翔太「健太郎、何盗んだの。また下着」

優馬「唇だよ唇泥棒、ひひ。いやだ健太郎あたしの体が目当てなの」

体をくねらせる。

翔太「おれの唇も盗んだぞ」

流星「俺知ってる。アメリカ映画で見た。オヤジがライフルぶっ放すんだ」

健太郎「やめろい」

源「出てけー!娘を弄びやがって」

健太郎「ち違う、弄ばれたのはこっちで」

源「娘にはちゃんと婚約者がいるんだ!このチンピラ、貴様の入る余地などない」

健太郎「そうなんだってね(泣く)」

リカ「健太郎は素敵だよ、でも将来絶対女たらしになる」

健太郎「未来予測型で振られた~ 」

ありさが帰って来る。

ありさ「ただいまー、あー疲れた。あら健太郎来てたの」

健太郎「お帰り、ありささん」

源「おまえ、馴れ馴れしいぞ」

ありさ「相変わらず格好いいわねえ、この不良。パパ肩もんで」

源「ハーイただいま」

いそいそとありさの肩を揉む。

健太郎ありささん、リカの婚約者ってもしかして大志?」

ありさ「そうよ、那珂川流宗家12代目」

健太郎「その婚約何とかなりませんか、僕じゃあダメですか」

源「うん、君だけは絶対にダメ」

ありさ「大志くんに落ち度もないし、ちょっと変だけど」

健太郎「うわわわん」

つっぷす。

源「まさかのぎゃん泣き!」

健太郎、起き上がって、

健太郎「よし、死のう」

源「ちょっと待て」

健太郎「死ぬ前に国会議事堂爆破してこよう」

源「待ていー」

飛び出す健太郎

取り押さえようとする源。

源「取り押さえられない」

駆け出す健太郎

源「追いつけない」

〇街中 夜 酒の自販機前

佇む健太郎

見つけて駆け寄る源。

健太郎「源さん免許証貸して。酒買うから」

源「何言ってんだ、ダメだ」

健太郎「未成年はヤケ酒も飲めないのかよ」

コーヒーを渡す源。

源「リカはまだ結婚なんて何も考えてない、大志くんの事もただのボーイフレンドだ」

健太郎「源さんはどうやってありささんを捕まえたのさ、あんないい女」

源「ひ・み・つ」

健太郎「なんだよ教えろよケチ」

源「馴れ馴れしいな」

〇数週間後 街中

たむろする健太郎たち不良グループ。さらに不良化が進んでいる。

コンビニ帰りに見かけてビックリする源。

源「悪くなってる」

タバコを吸いながら近づいて来る健太郎

源「タバコはやめろー」

健太郎「あ、そうか。禁煙だった」

もみ消す健太郎

源「禁煙もなにも高校生がタバコ吸っちゃダメー」

健太郎「リカ何してる?」

源「勉強しているに決まっているだろう!」

健太郎「リカに逢いたい… 届かない女だけど」

源「東京ラブストーリーか!もう諦めろ」

諦めて仲間たちの元に戻る健太郎

源「い、意外と純情だな」

那珂川家 道場

腕を組む鋼太郎。

並んで花を活ける大志と徳人(大志の弟12歳)

見守る那珂川流幹部。

鋼太郎「やめい」

二つの並んだ生け花。

   華やかな大志の花。

   凛としたシンプルな徳人の花。

相談しあう幹部。考え込む鋼太郎。

不安気に見守るひとみ。

〇数日後 香山家リビング

ひとみ「12世宗家は弟の徳人が継承する事になりました。申し訳ございません。婚約の話も無かったことに」

土下座するひとみ。

ありさ「いやいやそんな」

ひとみ「よろしければ弟の徳人と婚約を」

ありさ「それはさすがに」

リカ「あの、大志は?」

ひとみ「何かブツブツつぶやきながら飛び出していきました。大体あの子はいつも何かブツブツ言ってますけどね。変ですからね」

〇橋の上

大志「火星に移住したい。したら二度と戻ってこない… 」

物騒な出で立ちでやって来る健太郎達不良グループ。

大志「その前に国会議事堂爆破してくるか」

不良グループとすれ違う大志。振り返り、

大志「今どきあんなのいるんだ、ププ」

大志「何か健太郎いたような、まさかね」

〇香山家 リビング

パトカーのサイレンが騒々しい。

不安気な顔のリカ。

スマホを見ている源。

源「近くの廃工場で不良グループどうしの乱闘だって」

リカ「まさか大志じゃなくて健太郎のほう?」

〇同日 廃工場


大勢の野次馬。

並ぶパトカー。

怪我人が十数人倒れている中、健太郎だけが血だらけで呆然と突っ立っている。

警官が銃を構えて健太郎を囲む。おずおずと両手を上げる健太郎

駆けつけるリカと大志。あとから源とありさもやって来る。

警官たちに取り押さえられてしまう健太郎

源「ちょっと待て、相手は高校生だぞ。こんな、こんな強盗犯じゃないのに… 」

ありさ「馬鹿みたいに突っ立ってるからでしょう!嘘でも倒れてなさいよー、この要領の悪いお坊ちゃんが」

連行されながら照れ笑いする健太郎

源「ママ… ママが黒幕みたいだよ」

〇翌日 警察署前

両親に付き添われて出てくる健太郎。包帯だらけ。何故か源とリカもいる。

健太郎「申し訳ありませんでした」

深々と頭を下げる健太郎

源「謝罪会見!」

健太郎を張り飛ばす工。

工「この、なんちゃって不良が!お前が釈放されたのはなあ、俺の力じゃない、お前が大したことないからだ!」

うなだれる健太郎

工「やるんなら大怪我させろや!お前が一番重傷ってどういうことだ」

源「いやお父さん」

健太郎「いや、みんな、殴られたく無いからって大袈裟に倒れやがって… 」

工「だったらお前も倒れんかい」

健太郎「負けたく無かったんだよね」

工「バカヤロー」

再び健太郎を張り倒す工。

土下座する健太郎

健太郎「すみませんでした」

工「俺の思い出の特攻服勝手に持ち出しやがって」

源「あ、名門なんだ… 」

健太郎「洗濯して返します」

工「洗濯代だって、どうせ俺の金だ、この甘ったれ」

健太郎「川で洗濯してきます」

工「その服だって俺の金だ、脱げ、全部脱げ」

健太郎「はい」

脱ぎだす。

源「いやもうそのくらいで」

健太郎を抱きかかえる美香。リカを見上げる健太郎。寂しげな顔。

〇一週間後 香山家前

出て来る源の前に健太郎。新しい制服。

健太郎「何か心配してくれてありがとう」

源「いやリカのことはすまなかったな」

健太郎「リカに振られて自棄になったわけじゃないよ」

源、健太郎の新しい制服をチラチラ気にして見る。

健太郎「ああ学校、退学になっちゃって、今日から転校」

源「何であんな事に?」

健太郎「俺っちの “ヤンキー映画を見る友の会”のメンバーがガラの悪い街の不良グループに絡まれてさ」

源「そ、そんな集いだったんだあれ。そりゃ、あんな格好してたら絡まれるわ」

    (回想)健太郎達の乱闘シーン

健太郎MO「お坊ちゃんヤンキーなんかすぐ退治だって言われて、じゃあやってやりましょうって事になって、対決したんだけど、向こうも弱いやつのカツアゲしかしたことないから全然弱ぇの。俺ムチャクチャ勝った。そしたら後ろから棒でぶん殴られてボコボコに… 。仲間はビビって簡単にやられたふりするし、俺は負けたくないからやられても何回も立ち上がって結果血だらけになっちゃって。気がついたら俺だけ突っ立てて、逮捕された。人呼んで血まみれのお彼岸、主に俺が」

   回想戻り。

源「試合に勝って勝負に負けたってわけか」

健太郎「ま、男の子なら夢見るいい思い出ですよ。俺強かったよね」

源「見てない」

健太郎「見てろよじじい」

源「誰がじじいだ。僕だってそりゃあこがれるよ。でも代償が大きすぎるよ」

健太郎「オヤジの力でよその高校にねじ込んでもらった。少年院にいく事も無かった。俺は結局お坊ちゃんだった。オヤジの金で買った制服着てオヤジの金で入学金払った高校に通う。もうリカには会わない、会わす顔もない」

源「… 」

健太郎「リカ… 」

源「どっちだばかやろ」

自転車をまたぐ健太郎

その後ろを走って追いかけて行く三人の弟。

優馬健太郎、退学になったって?ワイルド~」

流星「少年院行かねえの?坊主にされるんだぞ」

健太郎「うるせえ」

翔太「お、何か悪っぽい」

そのまま振り返らず出掛けて行く健太郎

優馬「リカに嫌われても俺たちゃ友達だぞー」

 

源N「結局、リカはどちらとも付き合いませんでした」

自室で勉強するリカ。そばに置いてある志望校判定はBランク。

生け花指導している大志の弟徳人。そばで何故か嬉々として下働きをする大志。

転校先で挨拶する健太郎。クラスメイトのほとんどがガチ不良。青ざめる健太郎

図書館で地味なメガネ男子と勉強しているリカ。

笑いあいながらお好み焼きを一緒に食べる。

源N「ん、だれだこいつ」

 

〇一年半後

源N「リカは某有名医大に合格しました」

また別の男と合格を喜び合うリカ。

源N「だれだこいつ!」

源N「大志くんは新しい流派を立ち上げ、頑張っています。」

おばさま達に囲まれて生け花指導している大志。にやけている。

源N「健太郎は本物の不良にならずに」

不良の格好で乱闘する健太郎

源N「不良の役ばかりする役者になりました」

 

〇五年後

研修医となって机につっぷすリカ。しかし、薬指には結婚指輪が。

机の上に結婚式の写真。また違う男。

 

グレて道端でウンコ座りしている15歳になった三つ子。

三つ子「あ?(下から睨みつける)」

半グレになっている健太郎。カットが掛かり、撮影だとわかる。

何かの賞を受け取っている大志。おばさま達に取り囲まれて祝福をされる。

マネージャーと思しき人物が金庫から大金をバッグに詰め込んで逃げ去る。

  

リカの新居。寝室には沢山の新婚旅行写真。

ベッドに裸の健太郎とリカ。抱き合って倒れこむ。

窓の外でカメラマンが写真を撮ろうと四苦八苦している。

        歌

♪僕は君の一番じゃない

それでもいい

抱きしめて

愛して

その瞬間だけ君はぼくのもの

たとえ他の男の事を考えてたとしても♪

 

リカちゃん人形と二人のBF(大志と健太郎)人形達のインサート。

          END

 

シナリオは200×200一枚で1分だそうです。これ、原稿用紙にして50枚くらい?いやいやキャンプシーンや修学旅行、乱闘シーンに時間がかかるから正味70分くらいでしょうか?単発ドラマとしては少し短いでしょうか。無理でしょうが頭の中ではリカちゃん人形とコラボしてます。3体25,000円位で。洋服、和服、スニーカー、テント、バイクなどのオプション等を買い込む方式で。勢いであっという間に人形に10万位貢ぎそうです。何が正解かは分かりませんが、人生初シナリオ終了です。

 

リカと2人のBF  後編 終わり