セクシー田中さんの作者である芦原妃名子さんが亡くなられました。自死だそうです。
ここ3,4日ネットは原作クラッシャー、原作改変等のワードがあふれました。
ドラマ版セクシー田中さんは2023年10月~12月まで日本テレビで全10話にわたって放映されました。
全10話のドラマのうち最後の9,10話のシナリオを芦原さん当人が書いたいきさつをご当人がブログで書いておられます。
契約どおり原作に忠実に進めていただきたい、と言う芦原さんの意向が全く反映されなかった、と言うのが理由です。
いまや原作つきでないドラマの方が珍しい時代になりました。
ただ、ドラマを観て原作を読んだりすると、
あれ、感じちがう。
と思うこともしばしば。
古いお話で申し訳ないのですが漫画アクションで連載していた ❝ ルパン三世 ❞
作者のモンキーパンチさんは他の漫画家さんとは全く違う新しいタイプでした。
彼の漫画は漫画界のヌーベルバーグと言う謳い文句でした。
ちょっとフランスの風刺絵みたいな絵柄が大好きだったのです。
アニメもワクワクして待っていましたが、
何か一般的な絵柄になってる…
ガッカリ感が半端ないです。
それでもアニメも大人気となり、アニメから入って原作漫画を読んだ人は違う(別の意味で)と思ったでしょう。
別物です。
漫画をアニメ化すると大抵ガッカリします。声が違う絵柄が違う、ストーリー端折ったり足したり、それが実写となると超えなければならないハードルは更に上がるでしょう。
あたり前といえばあたり前です。アニメもドラマもご本人が制作するわけでは無いのです。頭の中の細かいニュアンスを上手く説明するのはむずかしいです。
原作を提供する作者の方々、原作とドラマ(あるいは映画)は別物、と割り切っていらっしゃる方がいる一方で
なるべく原作に忠実にしてほしい、と思って制作に参加される方もいらっしゃるようです。
局側と揉めて原作提供を降りる作家さんも定期的に出現します。
こうなると原作者の方が強いです。
降りた作家さんの作品を使ったら盗作ですから。
昔はそういう作家さんは、あつかいにくい、制作に口出しするでしゃばり、等けっこう悪口を言われていたような気がします。
今は作家さんも事情を発信できる時代です。言われっ放しではいません。
シナリオが気に入らなければ許可しない、作家さんにその権利はあるでしょう。
本を売ってあげるのに。出版社だって増刷のチャンスだと思っているでしょう。
でも、商売で本を書き始める方は少ないのです。
書きたいから書くのです。
今回の ❝ セクシー田中さん ❞ 騒動も、ちょっと前なら、こんなに大騒ぎにならなかったのではないでしょうか。
繊細な方だったのでしょう。
それでも死なないでほしかった。
ちょっと話はそれますが、今どきはドラマを観るとき倍速で観るという話を聞いたことがあります。
原作改変を怒れませんね。