古畑任三郎DVDコレクション
出版社/ディアゴスティーニ・ジャパン
ドラマなどのヒット作品などで、主演以外のキャラクターも人気になることがありますよね。
古くは ❝ 古畑任三郎 ❞ で西村まさ彦さん演じる「今泉巡査」
今泉氏の足手まといっぷりと、古畑警部補(のちに警部)の今泉氏にたいする意地悪っぷりが面白く、本編の ❝ 警部補•古畑任三郎 ❞ のほかに、深夜に同じ三谷幸喜さんの脚本で ❝ 巡査•今泉慎太郎 ❞ というショートドラマが制作されました。
season1の時ドラマの尺が余ってしまい、その分を足してそのまま放送したのが好評だったので、season2では改めて深夜枠に放送したのが事実らしいですが、三谷さんも乗り気だったため、ヲタク心をくすぐられる作りに。
こういうエピソードはいいですよね。
面白かったのですが、本編のファンでないと楽しめない、という欠点がありました。
サイドストーリーですから、本編観ない人は観ない、が前提です。
内輪ばなし。楽屋オチ。と言う批判は的外れです。
自分の大好きな作品のキャラ同志を絡ませる、いわゆる2次創作も、この発想から生まれました。本編作者も読んだらショックを受けるBL小説、BL漫画爆誕です。
作品が、キャラが、大好きで大好きで大好きな人たちによる創作です。
わたしも腐女子だったのでそういうの、嫌いではありません。
ただ、失敗例の方が多いのです。
その後テレビドラマ界でやたらとサイドストーリーものを制作するようになりました(BL要素なし)
受けるとすぐ、真似しおって。
邪な気持ちでやると、たいがい失敗します。
ドラマ放送前から作ったとおもわれるサイドストーリー。視聴者はこういうの好きなんでしょう?
と思われているかと思うとハラが立ちます。
全然人気のないドラマの、なんの関心も持てない脇役のサイドストーリーもの。
役者さんのファン以外は観ません。役者にとっても黒歴史です。
人気のないドラマでもそれですから、ちょっと人気に火がついたものならやたらと局のエンタメニュースにもねじこんできたり、どう見てもそんなタイプでもないコメンテーターに
「わたしもこれ、ハマってるんですよ」
と言わせたり。
テレビめえ、ちょっとヒットするとすぐ大量消費する。悪いクセです。
余計な事をされると冷めるんですよ。
作品が流行につぶされてしまう。と言ったら言い過ぎでしょうか。
❝TRICK ❞ のサイドストーリー ❝ 警部補矢部謙三 ❞ までは面白がって観ていたのですが。
❝ 踊る大捜査線 ❞ 後の続々でてくる、意図的なサイドストーリーにはうんざりしました。映画にまでなってしまいました。作品愛を押し付けられた気分で食傷です。
それでも観たのは何か期待してです。
さんざん観させられたファンの立場から言って、スピンオフは本編を上回る事はまずありません。
作者が書きたくて書きたくて泉のようにアイデアがでる。そういうめちゃめちゃ自分の作品大好きタイプもいらっしゃるので、作家、シナリオライター等の創作者が望むならべつにいいです。
紫式部とか、滝沢馬琴なんか、きっとそうですよね。源氏物語は漫画でしか読んでませんけども。
鬼滅の刃の作者の方がもう描かない(そこまでは言ってない)のはそういうのが嫌だったのではないだろうか、と勝手に推察してしまいます。
この度 ❝ あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら ❞ のサイドストーリーを書かれる、と言うことでXではファンの喜びの声があふれていました。
ちょっと複雑な気持ちです。
作者の汐見夏樹さんからのXも。何かPost読むだけでも、イイ人です。
2/21(水)からノベマさんにて
— 汐見夏衛 (@NatsueShiomi) February 19, 2024
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』のスピンオフ番外編を連載いたします。
あまりスケジュールに余裕がなく、とても短いものばかりで恐縮なのですが、心を込めて書いておりますので、覗いていただけましたら嬉しいです。
また連載開始しましたらご報告しますね! https://t.co/nJsz1R3jR3
小説の世界も商売することでなりたっています。
出版社もスター作家登場に、商機だとばかり色めき立ちます。
わたしは小説を何度も読み返したり、「追い花」と言って何度も観に行くヲタク活動は楽しいだろうと思います。
こういう風にファンサイドから盛り上がってサイドストーリーが作られるのは久し振りに見ました。
流行には乗るほうです。
わたしも小さな会話から、語られなかったお腹ペコペコ隊の人物像を想像したりもします。小説版ではわき役の方たちがあまり描かれていなかった(それが伝えたい主軸ではないため)ので汐見さんの書く余地はだいぶあるとは思いますが。
でも、物語、続けるも止めるも作者の自由だと思って応援したいのです。
後編へつづく