今でも兄をお兄ちゃんと呼んでいます。
まあ、わたし60代ですけれどもね。アニキと呼んだこともなし。
ただ、「お兄ちゃん」と呼ぶと何故か姪っ子が振り返ります。
違和感?
「お兄ちゃん」と色々な言い方で呼んでくれるだけの CD あるそうですね。
妹を美化しすぎてやせんか。たぶん妹がいない人でしょう。
何をするか油断のならない紅いケモノ ― それが妹です。
妹に秘密を隠し通そうなんて思うなよ。
これはわたしが小学校高学年の頃のお話。
男尊女卑のウチの母は、兄妹のうち、わたしにだけ家の掃除を命じます。
人に自分の部屋の掃除をさせておいて秘密を見られないと思うとは。
油断したな!
さっそくエロ本探索です。
テストの点数も成績表も校内順位もわたしに筒抜けです。
頭いいな。真面目か!
教科書に面白い落書きしていないか。
何かないか何かないか。プレイボーイや平凡パンチが20冊くらい…
普通。
せっかく男兄弟がいるのです、内容を見ないと。プレイボーイってどんななの。まあ、エッチね。グラビア写真だけで決めつけてはいけません。とりあえず文章まで読み込まないと。文章がエロいです。同い年でもわたしくらいの読解力がないと理解出来ないでしょう。
何の読解力かは言えませんが。
掃除が全然進みません。
しかし兄のムッツリ助兵衛確定です。
好きな女子の似顔絵でも描いてくれてたらいいのに。見知らぬ娘と文通するとか…
面白くない男です。舌打ちが止まりません。
しかし、自分がやったことはやり返されます。
弟がわたしの部屋を探索していました。
漫画の単行本の後ろに恥ずかしい感想文書いていたのを読まれました。
変な漫画描いてたのもたぶん見られたな…
「思ってたより成績いいね」って言われたし。
成績表見たな。わたしの胸囲も知られた。
油断の出来ない碧いケモノ ― それが弟です。