6月19日タイタニック号探索艇タイタンが行方不明になったとニュースが世界を駆けめぐりました。
何でしょうこの素敵な響きのツアー。
沈没したタイタニック号が沈む海底を深海潜水艇で探索するツアー。
実はとてつもない危険な大冒険だったのです。
1人3500万円。乗っているのは、このツアーの創始者で操縦をする男性、何度も深海めぐりをしているフランス人探検家等くせ者のみなさんです。
深海の水圧による爆縮という聞いたこともない怖いフレーズ。全員の死亡が確認されました。ご冥福をおいのりします。
いまや、南極探検ツアーなどというものもある時代。
宇宙船にも乗れますしね。
お金持ちの道楽と言って冷ややかな反応もありました。でも、ご自分のお金です。自業自得とはヒドイ言い草です。
お仕事で地下700メートルの閉鎖空間に閉じ込められたチリの炭鉱夫たち。
タイのサッカー少年団がレジャーで探検し、閉じ込められた洞窟遭難事故。
みんな、生還を祈っていたと思います。
お金持ちだからといっても、死の悲しみは平等なのです。
この冒険に共通するのは閉鎖空間に閉じ込められるという恐怖です。その怖さはニュースを聞いた人も共感したはず。
元潜水艦の艦長さんがニュースの解説に出ていらっしゃいましたが、
「わたしなら、(乗るのは)嫌だ」
とおっしゃっていました。
先日、昔の映画 ❝ タイタニック ❞ がTV放映されました。
不謹慎ではないか、という意見もありましたが、昔上映された映画で事故とは別ものです。海難事故の危険はつねに航海とともにあるのですから。
冒頭、深海艇がタイタニック号を探索するシーンがあり、ロマンをそそるものがあったのは事実です。でも、この放映にカチンと来る人は本当に事故を悼んでいるのでしょうか。
深い海の底。豪華客船。そこで出会った格差カップル。伝説のダイヤ。
ちょっと陳腐ですが、映画の題材としては申し分ないです。
ロマンと事故を結び付けて考えないのが人間の能天気な所かもしれません。