子供のころ ❝ チコと鮫 ❞ という映画を観たことがあります。
南海の楽園タヒチの男の子が人食い鮫の子供と仲良くなるお話です。
同時期に ❝ わんぱくフリッパ ー❞ というTVドラマもやっていました。こちらは海洋学者一家が海洋生物の研究をするため島に住み着き、学者の子供が研究対象のイルカと仲良くなっていく物語。
フリッパーはイルカの愛らしい容姿もあいまって大人気で、ドラマの翌日はクラスの話題でした。
でもどちらかと言うと、密かに鮫を育てる❝ チコと鮫 ❞ のほうが好きでした。
昔から人を襲う怖い生物のイメージのある鮫。
少年とはいえ鮫と心が通じあう孤独な海の男です。そこに惹かれるのかもしれません。
現地人のチコは黒眼がちの浅黒い肌の美少年。海洋学者の息子は金髪そばかす野郎(ヒドイ)の差は確かにありますが。
チコは鮫に名前をつけてはいなっかったと思うのですが、学者の子供はイルカに「フリッパー」という名前をつけて海に出かけては呼び出します。さすが海洋学者の子供です。
仲良くなれたのは鮫やイルカと人間が対等だったから。
そもそも飼おうなどとは思っていません。
子供のころ刷り込まれたのは、そんなに簡単に動物と仲良くできるわけではない、ということでしょうか。
わたしが小学生のころは飼い犬でもリードをつけてなくて飼っている飼い主さんもけっこういらして、
ウロウロしている犬と眼を合わせてはいけない。走って逃げてもいけない、子供は噛まれる。という不文律がありました。※ウチの近所だけかもしれません。
そもそも飼い主以外の人には吠える、噛みつくのが飼い犬だと思っていました。
眼を合わせたら駄目な生き物と仲良くなれる、それを考えると動物と簡単に仲良くなれる人は尊敬しかありません。
いつごろから変わったのでしょうか。飼い主だろうが初めての客だろうが愛嬌をふりまく可愛らしい存在になってしまった感があるペットたち。
動物は可愛い存在。可愛がってもいい存在。
ムツゴロウさんのせいでしょうか。
あれはムツゴロウさん自体が野生生物ですからね。
そして最近また、風向きが変わってきました。
何が動物愛護で何が動物虐待か。
すごくうるさい世の中になってきました。
猫可愛がりは動物の側からすると迷惑かも知れない。虐待じゃないのか。と、言う理屈もWEB雑誌に載っていました。
誰かへの言いがかりに使えそうなネタではあります。
飼っている鳥を可哀そうだからといって鳥かごから放つと虐待だそうです。飼い鳥は自然の中で生きていく術をしりません。あっという間に他の鳥に襲われてしまうそうです。
可哀そうだと思うなら、最初から飼ってはいけないということらしいです。
動物園も動物虐待になるのでしょうか。
飼うべきではないものを飼育して見世物にしていますもんね。
実際、なるだけ自然に近い形で飼育するのが最近の主流のようです。
希少生物の輸入も出来ないそうですし、いずれ動物園は無くなっていくのかもしれません。
老後(すでに老後ですが)毎日動物園を散策しようという計画はだめになるかもしれないのでいまのうちに見ておこうと思います。
見られなくなってもそれが自然なのだと思えばいいのです。
でも猫動画は観ています。