以前とりあげた ❝ 昭和はすごかった ❞ と言う番組。
その番組にすら取り上げられない昭和の大ブームをいくつか思い出しました。
まずは、人面シリーズ。
❝ 人面犬 ❞は現在継続中のアニメ妖怪ウォッチにも出てきます。
子供たちから噂はひろがります。
人間の顔(中年男)をした犬でゴミ箱を漁っているとき声をかけると
「ほっといてくれ」と言って立ち去るそうです。
それなのにカップルには下品な言葉を吐く。
酔っ払いのオヤジのようです。
人面犬に噛まれるとその人も人面犬になる、という噂もありました。
人面犬が話題になった時に一緒に出てきたのが人面魚です。
人面魚は頭部を正面から見たときに人間の顔のように見える模様をもった魚(主にコイ)です。
噂にのぼったお寺の池が取材されると、また別のところで人面魚が発見されます。
人面魚はアチコチの池で存在が報告されました。アチコチの池にいるという噂を聞きつけて各局が取材したからです。
人面魚、けっこういるんじゃないの。
人面にみえる模様ってだけですもんね。
他にも模様が人面の馬や山羊などの報告があいつぎ、最初は食いついていた視聴者も飽きてきます。
人面に見えるってだけですもんね(2回目)
ブームはあっという間に消費され、飽きられ、忘れ去られて行きます。
1981・8・25発行
ブームを語るにはまず、本の内容を語らなければなりません。
東北の一寒村吉里吉里村は突如日本からの分離独立を宣言する。
公用語吉里吉里語(東北弁)、通貨単位イエンを導入した面積約40平方キロメートルの国家である。
経済は金本位制。自給自足体制で存続をはかる、日本国との攻防を含む1日半の出来事をえがいています。
この作品がヒットしたおかげか、日本各地で自治体が独立国を名乗ることが流行しました。
いわゆるミニ独立国ブームです。(本気ではない、ただの遊びです)
あたりまえです。国家を名乗るには国家の体裁をととのえるための沢山の手続きと世界の国々に認められなければならないですからね。
あまりにも沢山の自治体がこれをやったため、逆に目立たなくなってしまいました。
いつの時代もお役人は流行の後追いです。
わたしの中学時代に咲いたアダ花、グループサウンズ。
ビートルズが世界中で大流行したため、日本の男にも長髪時代がやってきました。
そしてそれを形だけ真似た5、6人編成の和製バンドグループが大流行りしました。
TVに出る若い歌手はすべてバンド。ソロシンガーもいるにはいましたが、圧倒的多数がバンドグループです。続々新グループが誕生してきます。
バンドを出せば売れるため、さして楽器も上手くない、そのうえ歌ヘタグループも無理やり編成されました。楽曲はというと、洋楽に近いものから、ほぼ演歌までさまざまです。彼ら主演の映画も続々公開され、それも大ヒット。
コンサートを開けば大満員。ムードにのまれた失神者が続出です。
何か、失神ブームでした。これはわたしも納得いってません。
わざとやったんじゃないのかと。
それはもうグループサウンズにあらずんば人にあらず、くらいの勢いでした。
それが1年半くらいで終焉を迎えてしまったのです。
理由は分かりませんが、わたしと同学年のひとたちに関して言えば、進級して受験生になってそれどころではなくなった、のが原因のひとつです。
ブームを支えていたのが女学生だった、のが大きいです。
中には堺マチャアキさんや、沢田研二さんなど今でも生き残っていらっしゃる方もいますが、バンドは組んでいません。
そういう意味ではグループサウンズは全滅しました。
むしろ潔いです。
ブームになった時点で終焉が見えている。
あとから慌てて追っかけて乗っかろうとしてもダサいだけです。