シナリオ始めました

初めてシナリオ書きました。誰かに読んで貰いたいので、ブログで公開します

彼女がそれも愛と呼ぶならドラマ

 彼女には3人の恋人がいる。

 センセーショナルなサブタイトルです。

 深夜ドラマだからね。極端なのが多くてもう慣れてしまいました。

 

 「カンチ、SEXしよう」

 と女性(赤名リカ)からストレートにアピールされる ❝ 東京ラブストーリー

 奔放で恋に自由なリカの性格がよくあらわれています。

 このドラマとはいうと

 「今日、一緒に過ごしませんか」

 と、いわゆる

 「今夜、どう?」

 的なお誘いを大学院生・小森氷雨(演/伊藤健太郎)がスマートにしています。

 大人の女性にあわせた精一杯背伸びした大人のふるまい、とも言えますが、

 ほかに2人いるからこういう誘い方になったともみえて、大奥を連想してちょっとドキドキしてしまいました。

 エロ部分は控えめですが全体に大人の色香がただよう、原作の小説とはまた違った魅力があるドラマです。

 小説では伊麻(演/栗山千明)の娘千夏(演/小宮山莉奈)の視点で始まりますが、ドラマでは伊麻の3人目の恋人、小森氷雨の視点です。※途中、絹香、千夏と視点が変わって行きます。

 そもそも14歳年上(氷雨26歳、伊麻40歳)の女性に恋をするのか。

 伊麻は氷雨の生物学蘊蓄をキラキラした眼をして聞いてくれるバイト先の常連客。

 年令不詳な感じの美人です。

 2人の恋人(演/千賀健永・丸山智己)と娘にまで氷雨への恋心を打ち明ける大らかさです。

 まあ、こういう女性はもてるでしょうね。 

 オタクっぽいめんどくさそうな男、氷雨はすでに伊麻に好意を抱いています。

 

 小説では3人の男の1人にすぎず、ミステリアスでそこまで描かれていない氷雨の内面の葛藤をドラマではつっこんで追っていきます。

 原作者の一木けいさんも放送終了後に毎回Xにpostして下さっていて、ドラマを好意的に観てくださっていてちょっと安心します。

 

 情熱的な恋心、嫉妬、愛される喜び、不安、を繰り返す氷雨。 

 伊麻にとっては複数恋愛。でも氷雨には1対1の恋です。

 氷雨は葛藤を抱えたまま何となく伊麻一家に溶け込んでいきます。

 

 途中、伊麻の友人絹香(演/徳永えり)の夫(演/夙川アトム)と本人のダブル不倫が描かれますがこちらはポリアモリーではない。夫は自分の不倫はいいのに、妻が恋するのは認めません。

 ん、何かありきたりの不倫ドラマの展開になってきたよ…

 悪い夫だから他の男に目が向いた。というリベンジ不倫より

 家庭に不満はないけれど、どうしようもなく好きになってしまった。

 の方が好みだからでしょうか。

 途中から絹香が恋する女の幸せな顔になっていきます。

 女性は恋すると綺麗になると古典的な言い回しがありますが絹香さんが本当に綺麗になっていきました。

 ずっと恋をしている伊麻はずっと綺麗です。

 対照的に千夏は浮かない顔。恋などしていない顔です。

 初めての男女交際なのにいきなりの性的欲求の対象にされて恋を育むゆとりなどありません。相手の少年(太呂・演/竹野世椰)の独占欲がまたハンパないのです。

 人間は動物なので性欲、独占欲はあたりまえですが、それは愛とは呼ばないのです。 

 恋愛形態がポリアモリーかモノガミーかどうかではなく、大事なのは相手に対する心遣いがあるかなんだと気づかされます。

 

 ところで女性の恋する顔のことを書きましたが、恋する男性3人も、みんな年齢にふさわしい表情をみせてくれています。

 絹香の相手の剥製師(演/渕上泰史)は物静かに。

 「あなたを失うくらいなら愛人でいい」

 な~んてな。な~んてな!

 この方、役も役でしたが凄いエロチックでしたね。

 

 大学院生の氷雨はどこか初心で不器用です。少年が母を求める感じなのかな、と思っていましたが母親とはかけ離れた人を選んだ感じです。

 「生まれ変わってもまた彼女に恋をすると思う」

 坂本冬美みたいな。それ本人の前で言いなさいよ。

 自分にないものを相手に求めるのは伊麻だけではないようです。

 

 男子高校生はいきなり独占欲に突っ走って境界線を越えてしまいます。

 「僕の事、好きになってよ」

 そんなんじゃ、無理。

 幼さのめだつ恋ですが、その言葉はちょっと哀れでした。

 この体験をその後の恋愛の参考にしてくれると良いのですが。

 どの立場でものを言っとるのじゃあー‼(おいでやす小田風)

 もうじき28歳。「恋する男」役の伊藤健太郎さんは何度も見るようになりましたが、また引き出しがふえましたよね。大満足です。