今年、本家アカデミー賞授賞式で椿事が起きました。
主演男優賞のウイル・スミスが、プレゼンターのクリス・ロックの頬をビンタしたのです。
スミスがそうしたのは妻のジェイダ・ピンケット・スミスの❝脱毛症❞を揶揄する発言に怒ってのこと。ただ、クリス・ロックもジェイダの脱毛症をからかったわけではありません。髪形をベリーショートにした事をちょっとからかっただけだとは思います。
スミスは妻の傷ついた顔を見て怒りが抑えきれずビンタに至ったのだと。
スミス擁護の声もありましたが、アメリカ人は彼の暴力には否定的でした。
2022年4月8日、AMPASは授賞式を始めとするAMPAS主催イベントへの出席を今後10年間禁止する処分を理事会において決定し、ウィルもこの決定を受け入れたことを発表した[25]。なお、今回のアカデミー賞で受賞した主演男優賞は剥奪されず、今後のノミネートについても除外にはならないことも併せて発表された[26][27]。
日本で殴打事件と言えば有名なのは野坂昭如、大島渚殴打事件です。
1990年10月23日、東京プリンスホテルで大島渚、小山明子夫妻の結婚30周年パーティーが開かれたときの事、壇上に祝辞を述べにあがった野坂昭如が、祝辞後、いきなり大島渚を殴りつけたのです。
理由はずいぶん前から来て祝辞の準備していた野坂昭如を呼ぶのを大島渚が忘れていた事でした。
大島渚もその場で反撃し、そばにいた小山明子夫人が止めに入ったこの騒動は、TVの芸能ニュースで何度も取り上げられました。
祝辞の準備までしていた男がいきなりパンチ。しかも相手も速攻殴り返す… いい大人が。面白過ぎます。しかし大島氏が速攻やり返したことで何か重大ごとにならず済んだような気がします。
大島氏が謝罪し、二人は和解しますがこの大喧嘩、大島氏、野坂氏それぞれが死亡した時までニュースで取り上げられてしまいます。
他に功績あったでしょう。
ウイル・スミスの平手打ちもそうですが、野坂氏の殴打も綺麗なパンチです。
絵になってる。へなちょこパンチじゃないです。どうせやるなら美しく、です。
怒られますね。暴力肯定じゃないですよ。
我慢できずに切りかかった男として有名なのは忠臣蔵の浅野内匠頭です。
内匠頭が殿中で吉良上野介相手に刀を振り回さなければ、一族郎党迷うこともなくお家も断絶にならなかった訳ですから、キレた代償は大きかった。
殴りかかった代償はいつの時代も大きいです。
そして、殴られた人も何かおまえも悪かっただろう、的な目で見られます。
いまの時代、暴力は犯罪扱い。即逮捕です。でも、言葉の暴力ってどう取り締まればいいんですかね。
言われ損ですか。